もう何年も前から恒例になってしまっているが

昨日は、やっと土曜日が休みとなったので

行きつけの医者のところへ行って

左足親指の爪を切ってもらってきた

10年くらい前、勤めていた学校で

片付けをしていた際、ちょっと爪先をぶつけたら

親指の爪の中が内出血してしまい

それから数ヵ月後に爪が剥がれた

下から新しい爪が生えてきていた

その爪が、巻き爪になってしまい

肉に食い込むようになった

次第に痛くなって、仕方なく近くの医院に行ってみた

医者は「爪にバネを着けたりする治療法もあるが

うちは原始的なやり方ですよ」

と言って、ペンチを取り出した

無理やり爪の中に突っ込んでバチン、バチン!

突き刺さっていたところはピンセットで引き抜いて

消毒してガーゼをあて、テーピングして

はい、終了!という具合だった

2,3日痛みが続くので、土日休みでないと行かれない

それから毎年半年毎に切ってもらうことになった


昨日は、午前中はそれで終わってしまった


「窓ぎわのトットちゃん」がアニメーション映画になると

以前、買い物に行ったとき映画館に置いてあったチラシで知った

ちょうど「続窓ぎわのトットちゃん」を読んだばかりで

これはぜひ見に行かないとと思っていた

12月8日公開だったので、先週行こうかと思ったが

ちょうど「はだしのゲン」の上映会があったので

そちらを優先した


14:35から始まる回を予約して

妻と二人の娘と四人で見に行った

足が痛むので、痛み止を飲んで、サンダルを履いていった

運転は娘がした


映画が始まり、黒柳徹子さんをイメージした

あまりにきれいな絵と、アニメらしい声に

ちょっと違和感を覚えたが、

本当によくできていて、すぐに引き込まれていった


注意欠陥多動な少女は

普通の学校では受け入れられず

別の学校へ移ってくれと、追い出されてしまう

今ならそんなことはできないだろうが

当時ならそんなこともあったのだろう


本で読んでいた「トモエ学園」のイメージが

きれいに描かれていた

黒柳さんがまだ存命なので、間違いないイメージだろう


小林宗作校長は役所広司が声を担当

「君は本当は良い子なんだよ」から始まる

一言一言に涙が出る思いだった

トモエ学園は、まさに今、日本が目指す学校そのものだった


自由進度型学習とリトミックを中心とした情操教育

子どもの力を信じ

障害のある子もない子も

「みんな一緒だよ」と言って学ぶ

小児麻痺で左半身が動かない泰明ちゃんを

「冒険」に誘うトットちゃんは

今なら、危なっかしくって見ていられないだろうが

彼の短い人生を、輝かせたことだろう


そんな子どもたちにものし掛かってくる戦争の影

自由が次々と奪われ、日々の食べ物さえなくなっていく


泰明ちゃんが死に

とうとう疎開せざるを得なくなり

トモエの子どもたちは離ればなれになった

東京大空襲で焼け落ちる校舎を睨みながら

「今度はどんな学校を作ろうか?」と呟く

小林先生の目が燃えていた


涙が止まらず、頬がひどく濡れた

しばらく立つことができなかった


映画化してくれてありがとう

本当に酔いしれ映画だった