都教委の「学校管理職育成指針」(平成25年5月)に

以下の説明がある

 

「求められる学校管理職像」

学校管理職には、教育に対する都民の期待を把握し、

その職責の重さを自覚して、

充実した学校経営を推進する能力が求められている。

これらの能力を有する次代のリーダーを育成するために、

求められる学校管理職像は以下のものである。

 

(1)学校の経営者として優れた人物

・ 課題を把握し、解決する能力や実行力があり、

 学校が組織として機能するように

 リーダーシップを発揮できる人物

・ 常に危機意識をもち、毅然とした姿勢で 

 学校改革を推進する人物

・ 教育方針等の発信、保護者や地域住民の

 学校に対する要望の収集等が適切にできる人物

・ 所属職員の状況を掌握し、

 適切に活用しながら課題解決を図る人物

 

(2)外部と円滑に連携、折衝できる人物

・ 保護者、地域、関係機関等に教育内容の理解を図り、

 信頼を高めることができる人物

・ 学校の教育計画策定や教育活動に地域社会の参加を促し、

 適切に外部人材を活用できる人物

・ 保護者、地域、関係機関等の意見や要望を的確に把握し

 対処することができる人物

・ 学校教育の課題解決に向け、

 区市町村教育委員会・東京都学校経営支援センターと

 適切な連携、折衝を行うことができる人物

 

(3)優秀な人材を育成できる人物

・ 職員の適性や能力を把握し、

 その職員に合った人材育成のできる人物

・ 所属職員の特性を見出し、人材発掘できる人物

・ 人事考課について十分理解し、

 人事考課制度を効果的に活用しながら人材育成できる人物

 

(4)教育者として高い見識がある人物

・ 高い教育理念をもち、その理念に基づき、学校経営できる人物

・ 学習指導力、生活指導力、学級経営力等の専門性を有している人物

・ 教育に対する都民の期待を把握し、 

 その職責の重さを自覚して実行する人物

 

予測困難な時代に次々と押し寄せる様々な課題は

 

一人一人の教員の努力だけでは、到底解決が困難である。

校長のリーダーシップの下、

学校組織を挙げて取り組まなくてはならない。

  職員からの尊敬と信頼を得、

組織的な学校経営を実現するために

学校管理職は、教職のスペシャリストとしての

学習指導力、生活指導力、学級経営力といった専門性と、

学校や地域の実態・課題を把握し、課題解決に向けた

経営目標を設定し、その内容を所属職員一人一人に理解させ、

力を結集し、目標に基づく

組織的な教育活動を実施するなどの「学校マネジメント能力」

を有していることが強く求められる。

 

とある

 

 ここに、何度も登場する「リーダーシップ」という言葉について

以前にも、疑問を綴ったことがあった

 

 

 

私は、確かに組織のリーダーである

組織の「責任」は、すべて私に課せられる

これまでも常に、自分の行動には責任をもって

取り組んできたつもりではあるが

それは、個人の「責任」であって

組織の「責任」を果たすことは、

このポジションになるまでの私にはできなかった

 

今の私には、英語の「レスポンシビリティ」

つまり、「責任」であると同時に

「レスポンス」する「アビリティ(能力)」がある

ということだ

この、能力、というのは

他の誰かではなく

「私が」レスポンスしてもよい、構わない

という意味でもある

 

私は、校長になったとき

自分にそのような資質能力が備わっているとは思わなかったが

これまでの経験の蓄積が、確かに

レスポンスを可能にしている、という手応えだけは

困難な課題を抱えるたびに感じてきた

 

 

 

しかし、これは

必ずしも「管理職」のアビリティとは言えない

もちろん、必要とされる様々な能力のうちの一つではあるだろうが

 

 

 

校長になって5年

私は、傍から見て、それなりのことを

成し遂げてきた、と思う

それは、いろいろな数値にも現れているし

昨年度、公的な第三者評価を受けた際には

「様々なことに熱心に取り組み、『学校力』が全開のような状況である。」

とのコメントまでいただいた

 

その評価をした学識経験者(大学教授)は

「校長の経営理念を実行力により、多様な先進的な取り組みが行われ、

その評価が高いことが学校を特色づけている。

 管理職の率先垂範の姿勢に、教職員もしっかりと答えている様子が

多々見受けられた。(授業力については多くのクラスで感得した。)」

とのコメントを残してくださった

(同時に評価をした教育委員会は、すべての項目にA評価を付けた)

 

だが、これは、表面的な評価に過ぎず

私の中では、これまで、ずっと解決できていない

最大の課題がある

それが、私の「リーダー」としての在り方だ   

 

                       (つづく)