モットは全てがわかっている感じだった。真っ赤なソファから立ち上がると、ひとみに背を向け何かを考えている様だった。ひとみは、モットが何か重要な事を言うか言わないか迷っているのではと思った。そして声をかけた。「モット、この地球は彼らシーケイダの物だったなら、私たちはどこから来たの?」彼は振り向いてこう答えた、「火星だ。」「えっ」ひとみは驚きの声をあげた。「我々はもともとは火星に住んでいた。今から何十億年も昔の話だ。火星はその星としての寿命を終える事が判明し我々はこの地球に住まざるを得なかったんだ。この星の先住民である彼らシーケイダは快くそれを受け入れたのだが、我々人間は最終的に彼らシーケイダを追い払ってしまうことになったんだ。」モットはもう一度ソファに戻り腰を落とした。ひとみはモットに質問をした。「最初はうまくやっていたんでしょ?どこで彼らと対立する事になったの?」「我々人間は他の生物を絶滅に追いやる性質を持っている・・・としかいい様が無いんだ。」モットはため息をついた。そのため息は彼の幾分寒い部屋で白い吐息となった。「彼らが目を覚ますと厄介な事になる。彼らは人間を完全に敵対視している。今度はただじゃすまないだろう。彼らの科学力は人間のそれをはるかに凌駕するものだ・・・どちらかが絶滅する事になるだろう。これは戦争だ。」その時、彼の部屋の電話が鳴った。