乳がんと告知されたとき、本当は自家組織で再建したいと思っていました。
結局インプラントにしたわけですが・・・
再建方法を悩んでいる方の参考になればと思い、私がインプラントでの再建に決めるまでを書こうと思います。
「インプラントでの再建を決めた」ということは、「自家組織での再建はやめた」ということです。
このブログの内容で、自家組織で再建された方や再建される方を傷つけるつもりはもちろんまったくありません。
でも、自家組織にしなかった理由は、意図せず、どなたかを傷つけるのではないかという思いもあります。
あくまでも私的なブログの、個人的な意見として捉えていただけたらと思います。
病院の方針として、全摘出手術と同時にエキスパンダー挿入、約1年後にシリコンインプラントで再建と言われていましたが、手術するその時まで、インプラントでの再建に迷いがありました。
告知されてから買った本は自家組織での再建の方を進める感じの記載が多く、インプラントのデメリットを感じました。
…今となっては、インプラントが保険適用前の本だったからだろうと思いますが。告知直後はそんなことわからず…
とりあえずエキスパンダー入れて、再建までに決めようと思っていました。
まずは、
私が自家組織で再建したいと思った理由
温かい自然なおっぱいができる。
『シリコンで再建』という響きに少なからず豊胸手術のイメージがあり、不自然にボーンと出ている胸になってしまうのでは…という不安がありました。また、触るとひんやりするというブログなどの記述もあり、血の通った温かいおっぱいにしたいと思いました。
自然に下垂する
今の健側の胸に合わせて再建しても、いずれ健側も垂れてきます。シリコンでは術側だけがピッチピチのおっぱいになってしまい、不自然だと思いました。
穿通枝皮弁(せんつうしひべん)法でやりたい
自家組織での再建は背中の筋肉を持ってきたり、お腹の腹直筋を使う方法などがあります。その中で穿通枝皮弁法はお腹の脂肪を血管だけをつないだ状態で胸に移植します。筋肉は取らないので腹筋が弱くなるなどのデメリットはありません。
と、調べていくうちに、自家組織での再建に傾いていました。
そんな私が、一転、シリコンインプラントでの再建にしたのは、次の理由からです。
自家組織での再建をやめた理由
シリコンインプラントを触ってみた
摘出手術前の形成外科の外来で、実際に胸に入れるインプラントを触らせてもらいました。『あれ?思ったより柔らかいぞ』というのが感想でした。これならそんなに不自然じゃないかも…もっと水風船みたいなものを想像していたのです。
手術後、痛かった
エキスパンダーを入れる手術は痛いけれど、自家組織での再建はさらに痛いと聞いていましたもう絶対こんなに痛いのはイヤだ!と術後のベッドの中でシリコンでいいやーと思いました笑
自家組織で再建した方の傷跡をみた
お腹に20〜30cm近い傷跡が横に一本、そして胸にもお腹の皮膚を縫い合わせた跡がありました。お腹と胸だと皮膚の色が若干違うんですね。また毛質も違い、お腹の皮膚のところは体毛が濃くなってしまったそうです。体質や皮膚の色で個人差はあると思いますが、『胸を作るために体にこんなに傷を残していいものだろうか?』という疑問がありました。また、両親、特に母親が、これ以上体に傷ができるのを嫌がっています。そんな親心に応えたいと思いました。
おへそがなくなるかもしれない
私が胸を見せていただいた方は、お腹から皮膚を持っていくときにおへそのところの皮膚が胸に来て、本来のおへそはなくなってしまい、皮膚を捻っておへそのようなものをお腹に作ったと言っていました。正直なところ、胸作るのにおヘソがなくなるなんて、本末転倒じゃないだろうか…と思いました。
今の病院では穿通枝皮弁法ではできない