ガラスの仮面 1975年連載開始~現在まで連載中 1~49巻まで読んだ 以下続刊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんてことだ…なんてザマだ…この俺としたことが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は今まで少女漫画というものをほとんど…いや、一切読んでこなかった…

いつだって少年ジャンプの心で育ってきた…

 

 

 

 

 

 

どうかしてるぞ俺…

 

 

 

 

 

 

 

少女漫画特有の線の細さというか…コマのところどころに謎に出てくる花とか

主人公はもちろん少女で、意中の男性はいつだってイケメン

 

 

 

漫画業界では少年漫画が強いゆえ女性でも少女コミックが苦手や敬遠する人も実は少なくないし珍しいことでもない

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…なんてザマだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LINEマンガというアプリを愛用してるのだが、日々色々漫画を漁ってはいるのだが、何を思ったかこんなガチガチな少女漫画をふと読んでしまっていた

長寿作品は無料で読める範囲が広い、先月あたりから1日7話ずつ読んでいた

8月14日現在、今になってだが期間限定で全話無料公開中になったので最新話まで一気読みした…

なんてザマだ…この俺としたことが…

 

 

 

───ガラスの仮面───

 

1975年から連載が開始されてむちゃくちゃ長寿な少女漫画、もはや王道であり原点で連載中の少女漫画のトップともいえる

名前は聞いたことある人もいるだろうが、知らない人もまあいるだろうが

 

 

 

この【おそろしい子】というネタだけは有名だと思う

キャラがよく白目になって絶句する

 

 

 

 

 

1975年…、自分が生まれる前の時代は当然自分の目で見てこなかったわけだからわからない

昭和50年…、戦後の混乱期ということでもなく大正時代みたいな昔でもない

戦後からたった30年後の日本…、わからない

 

こういう昔のヒューマンドラマの漫画作品はその時の時代背景を映してくれるからある意味貴重な資料であり作者に感謝

 

 

当然携帯電話なんて誰ももっておらず黒電話、電話ボックスはちょっとある

車は古くテレビはガッチャガチャのチャンネル切り替えでカラーも普及しだしてきてるとかなんとか

大人は戦時中を経験している、そんな1975年、あのこち亀よりも先輩なのだガラスの仮面

 

ラーメン屋だか中華屋で母と子ともに住み込みで働かせてもらっている13歳のチビちゃん

貧乏だけどひたむきに生きていく少女

北島マヤ──、この子が女優としてスターダムにのし上がるヒューマンドラマ

 

 

 

 

漫画とは娯楽であり、娯楽とはこういうものだなと教えてもらった作品だった

 

 

 

 

 

あらすじはざっくりと、…劇やお芝居がめっちゃ好きな女の子が女優になってめっちゃ活躍するというお話

 

 

 

 

 

主人公はこの北島マヤともう一人、超大女優と映画監督の子供で俳優としてはサラブレッドの姫川亜弓、こちらも13歳

 

二人がライバルになって、その師匠であるババア、月影先生の昔演じた紅天女の主演後継者を競い合う

 

 

 

女優として闘っていくヒューマンストーリー

しかし少女漫画であり欠かせないのが恋愛要素

 

 

 

なんてザマだ…この俺が11も年下の女の子に夢中になってるだなんて…

 

13歳の女の子に恋をした若社長、速水真澄という男、作中1のツンデレ

 

気品あふれるエリートで、芸能事務所の若社長という立場からライバル的な事務所の女の子を表向きに応援できんゆえにずっと正体を隠してて北島マヤを支援してきた、通称ー紫のバラのひとー

 

なんてザマだ…

登場人物も多くみんな個性的、話もまあ49巻分もあるのであらすじは割愛

なんてザマだ…

 

 

 

 

 

この作品は、いわゆる劇中劇という要素が画期的、漫画黎明期のあの時代によく作られた筋書きだ

漫画というは当然劇なのだが、漫画の登場人物がさらに劇をやってる、これがまたおもしろかった

 

 

若草物語とか奇跡の人ヘレンケラーとか真夏の夜の夢(淫夢ではない)、誰もが知る有名な題材

それを漫画の登場人物が稽古して芝居をする

 

 

しかしだ、女海賊ビアンカ、二人の女王、忘れ去られた荒野…、知らん話だが…

これは作者である美内先生オリジナル…、つまりこの作者は漫画を描いてると同時に大作の小説を何本も描いているということだ

しかもうわべだけではなくしっかりと筋書きと背景やら設定が凝っている、それが何作もあるのだ

 

 

この漫画のタイトル、ガラスの仮面

女優は仮面をつけて役を宿す、北島マヤは天才でありどんな役でも自分なりに解釈して周囲を驚かせる役者の才能がすごく光っており、彼女には千の仮面があるとさえババアに言われた

 

この漫画のタイトルの伏線回収はなんと5巻だ

連載にして1年以上もあとだ、なるほどここで拾っていくか~~

 

コレ以降、このガラスの仮面という言葉は作中ではほとんど使われない

この北島マヤの良き理解者である、青木麗、この子もすげえ人気あるはず

少女なんだけど美形で男役がよく似合う、本人はオンナなのに~というがあまりにも女性からの人気が高すぎて開き直ってレズになりつつある麗ちゃん、この子がいてくれたからマヤも読者も何度も救われた…

 

 

 

 

この漫画を読み始めた最初の頃は、貧乏な主人公の少女がどうか幸せになってほしい…幸せな展開になってくれ…ただそれだけを期待して読んでいた…演劇とかどうでもええからとりあえずオカンとマヤちゃん幸せに暮らしてくれ…ただそれだけだった

 

マヤちゃんはすごい才能で人気者になっていく、するとその人気と才能に妬むオンナどもが意地悪をしまくってくる

台本をすり替えたり小道具の饅頭をどろんこにすりかえたり、暴力や睡眠薬まで

そんな周囲の意地悪にも負けないマヤちゃん、どろまで食ったぞ

読んでて不快感もあったが最終的には意地悪してた奴らは成敗されるので、娯楽とはこういうものでいいのだ

 

 

マヤちゃんが人気者になりすぎて、マヤちゃんは速水社長の事務所に入ってオカンは病気になって山奥の病院へ

 

 

速水社長はオカンを軟禁させてマヤちゃんと連絡を絶たせた

人気者になったあとに感動の再会をさせて話題を作ろうとした

 

しかしオカンは娘に急に会いたくなってカラダが悪いのに病院を脱走

布をつなげて2階から脱出は笑うわ

 

目も悪くろくに見えない、お金もないのに娘の噂だけを頼りにヒッチハイクで都会に出てきて交通事故

事故でダメージ受けてもそのまま劇場に行って娘の活躍を知って死亡

 

 

オカンは速水社長は殺したんだー、と親の仇のように速水真澄を恨むマヤちゃん

 

 

なんてザマだ…

 

 

 

でもこれどう考えてもオカンが悪いだろう…むちゃくちゃしすぎやろう…

 

 

 

 

 

そんな親の仇をラブコメしていくのがまた面白い

 

 

 

 

 

この作者が本気で天才だと思ったのは、高校生編の一人芝居をやったことだ

体育倉庫で体育道具を使ってベニスの街を再現したことだ、女海賊ビアンカ、本当に面白かった

ここからマヤちゃんは女優として急成長していった

動きひとつで背景や道具を幻の映像として具現化させる能力を身につけた

 

そして観客も大勢沸いてまあ読んでるほうも気持ちいいものだ

その後の通り雨もよかった

 

 

マヤがなにかをするだけで周囲が白目で絶句してその実力に圧倒される

主人公は無双する、それだけでいいのだ

ふたりの女王のオーディションも無双した、作者は天才か

 

 

もう一方の主人公である姫川亜弓ちゃんも努力がすごかった

マヤちゃんの才能を恐れてとんでもない修行をしていく

気品あふれる美少女ながら、乞食の役をするにあたってマジモンの乞食になったり

どうしてもマヤちゃんに負けたくないという意志だけはずっと描写されてきた

 

 

 

 

この2人が、伝説の演劇、紅天女の主演候補だとババアは宣言する

 

 

紅天女の座を争って2つのグループに分かれて演劇バトルの最中が今

紅天女の主演になるのはどちらか、そしてマヤちゃんと速水社長の恋の行方はどうなってしまうのか、それが今

 

 

 

 

この漫画、1975年から長期連載されてるものの、長期休載も多いゆえにコミックで一気読みしていくとンン!?ってなる事が多い

 

読んでる最中は、昭和末期あたりかな?と思ってたら

 

急に携帯電話でメールのやりとりの描写があったり…

80年代かなと思ってたら21世紀になっとる!!!

 

 

 

この桜小路くんもいいキャラしてた、古参でマヤちゃんの最初の恋の相手だった

でもダメだよ、紫のバラのひとには勝てないよ

ヤキモチ焼いてバイク事故起こしてしまった

 

 

 

 

 

2000年代前半かと思ったら…、スマホが登場しとる!!!!!!!!!!!!!!!1

ちょっと前まで電話ボックス探してたやんけ!!!!!!!!!!!!!1

 

 

 

 

この紫のバラのひと、マヤちゃんの支援は合計何千万円と使ってる

廃墟同然の劇場を3日で新築に作り変えてしまったあたり相当金持ってるな

 

 

 

 

このひと、ヒジリさん

速水社長からマヤちゃんを寝取ろうとして速水社長の本音を言わせた天才

昔は一家心中しようとしてたのに速水真澄に救われたという伏線もしっかりと回収してきてよかった

最後までこのひとは裏切らないでよかった、ミステリアスだけど作中1の善人だわ

 

速見の良き理解者といえば、水城くんだ

マヤちゃん好きやろって気づいててよくサポートしてくれた

誤解されそうな事件もすごい推理力で解決してくれて最高の秘書だった

 

 

 

最新刊が近づくたびにこの速見がどんどんツンデレが崩壊していく

マヤちゃんが好きという気持ちが自分に嘘をつけなくなっていく

いよいよラブコメが急展開

 

なんてザマだ…冷血漢と言われた仕事の鬼のこの俺が…なんてザマだ…

どうかしてるぞ速水真澄…

 

 

もうね、ワンナイトクルーズではニヤニヤしながら読んでしまいましたよ

 

 

魂のかたわれ…好きな相手には好きと伝えて自分に正直になろうぜ…

 

 

 

北島マヤはとっくに気づいている

紫のバラのひとは速水真澄だと

 

紫のバラのひとがいてくれたから今までがんばってこれた

つらいときもかなしいときもずっと応援してくれたひとがいた、紫のバラのひとを思ってがんばってこれた

 

それは速見さんだった、速見さんがずっとマヤの人生を守り続けてきてくれた

 

 

 

 

 

 

あとは速見が告げるだけ

 

 

マヤはとっくに知っている

紫のバラのひとは…俺だ…と、そう告げるだけで魂は永遠に結ばれる

 

 

 

 

 

 

速見はその覚悟ができた

 

 

その話が2012年である

 

 

 

 

 

 

…そして現在2024年

 

 

 

読者は待ち続けている…

 

 

 

 

 

さあこのあとどうなる!というめちゃくちゃ気になるところで12年もの歳月が流れている…

 

 

 

 

 

 

そう、読者の気持ちはいつだってみんな同じ

 

 

 

いい加減にしろ

 

 

もう作画はアシスタントにほとんど任せていいから作者が生きてるうちに完結させてやってくれよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!