● 先物とは
今日も、ワンルールワンタイム投資法から、先物についての説明を引用します。
ある酪農家と、コーンの栽培をしている農家さんのお話です。
=================================================
コーンの収穫時期は毎年10月頃。
そして今は4月。
酪農を営んでいるDさんは牛のエサとしてコーンを栽培している農家に出向いた。
その農家では今は在庫がないという。
そこでDさんは10月になってコーンが収穫されたら売ってくれるように農家に頼むことにした。
農家は
「じゃあ、あんたのために他には売らずにおいておくから、収穫されたら必ず買ってくれよ」
と言った。
そこでDさんは少し不安になった。
「もし今年のコーンがすごく凶作で、買うときになって値段が異常に高くなっていたらどうしよう・・・」と。
そこでDさんは農家に提案する。
「今のうちから、いくらで買うか決めておきませんか?」
そういうと農家は少しためらった。だが、すぐに了承した。
「そうですね。いいでしょう。値段を決めておきましょう」
農家が何を考えたのかというとDさんと逆を考えたのだ。
もしすごく豊作で値段が下がっていても、あらかじめ決めた値段で売れるのならば問題はない。
凶作で値段が上がっていたら損をするけど高く設定しておけばいい、と考えていたのだ。
するとどうなるか。
Dさんはできるだけ安く、農家はできるだけ高く、販売予定価格を設定したいという思惑が働く。
結局、1トン5万円で折り合うことになった。
しかしこの価格は今の時点で考えられる価格だ。
ということは今後の天候などで変化する可能性は十分にあるということだ。
Dさんは本当は3トン買うつもりだったが、今日は1トンの約束だけにしておき、1トン分だけのお金を払った。
Dさんの考えでは今年は天候が順調で豊作になり、コーンの価格は下がると予想しているからだ。
だから今よりもっと先になれば値段は下がるはずで、またその時に残りの2トンを買えば今より安く買えると考えたからだ。
そして6月。
やはり天候は順調だ。農家は歯軋りをした。
このまま豊作ならば1トン3万円になりそうな勢いだった。
ならば4月にDさんに1トン4万円でもいいからもっと売っておくべきだった、そう考えたのだ。
Dさんはこの時を待っていた。農家に出向きまんまと1トン3万円で買い付ることに成功した。
最初に買ったのが1トン5万円で今回買ったのが1トン3万円、合計で2トンで8万円、平均すると1トン4万円で買えていることになる。
まずまずだ。
しかしこの時期でもDさんはまだ残り1トンを買わない。
豊作が確定的になればもっと価格は下がるはずだと考えたからだ。
Dさんは残りの1トンを買い付ける時期を待つ。
8月になり。
台風が発生する。
強力な台風で、どうやら農場を直撃するコースだ。
収穫前の台風は実を吹き飛ばしてしまう可能性がある。
そうなると豊作どころか一夜にして凶作になってしまう。
Dさんは焦って最後の1トンを買いに農家へ走った。すると農家はこう言う。
「この台風はかなりあぶない。長年の経験でわかるんだ。
この台風が直撃すればこの辺りの農家は壊滅状態だ。
なあに、それでもあんたに売る3トンくらいはなんとか収穫できるものだから安心しな。
けど値段は上がるだろうな」
「い、いったいいくらくらいになるんですか?」
「そうだな、何年か前にも台風にやられた時があったが、その時は1トン8万円になったな・・・」
「えっ、8万円?」
「ああ、そうさ。今ならまだ7万円にしておいてやるけど、どうする?」
「あ、買います!1トン7万円で買います!」
Dさんがこれまで買い付けた価格はこうだ。
最初に1トン5万、次に1トン3万、そして最後の1トンは7万。
平均すると1トン5万で3トン買ったことになる。
さて、どうなったか。
その後、台風はコースを変えて農場にはなんの影響もなかった。
10月、収穫を終えたコーンの値段は1トン5万円。
結局、Dさんも農家もどちらにとっても損も得もなかった。
=====================================================
どうでしょうか。
後で買う物の値段を、今決めて売買しておく。これが先物売買です。
まあ、これもあまり考えることないんです。
日経平均先物は、ほぼ日経平均と同じ動きですから。
ただ、期限がある、ということは絶対に忘れないでください。
日経225先物も、日経225オプションも、期限があり、それをSQ日と呼びます。
SQ日には決済されます。
売っていたものは買い戻され、買っていたものは売られます。
