崎嶋(以下、崎):「まだプリオンの話が途中なんですが、今世間はワールドカップで盛り上がっていますので、せっかくですから今回一回くらいはプリオンの話を休んでそちらに関係した話題でいきましょう」


羽生(以下、羽):「ついこの間は、ここは純・理系ブログだから世間には流されないとか何とか言ってたのに」


青田(以下、青):「だいたい、ワールドカップ本当に盛り上がってるか?どっちかっていうと、この前のオーストラリア戦のせいで盛り下がってる、って感じだぞ?」


羽:「下がってるのに“盛り”っていうのは変よ」


青:「じゃあ何て言うんだよ?」


羽:「掘り下がってる…?」


崎:「( ̄○ ̄;)まったく、君達は…。なんて言いつつ、私が提供する話も、実はただでさえ掘り下がってるワールドカップを更に掘り下げるような内容なんですけどね」


羽:「なんか変な日本語」


崎:「さて、それでは本題に移りましょう。動物の世界では、赤という色が強さを意味する場合がけっこうあるそうです。例えば、イトヨという魚では腹のより赤いオスが、リーサスザルという猿では顔のより赤いオスがメスに選ばれる傾向があるとか。自然界では、より強い子孫を残すために、より強いオスが選ばれるのが一般的ですから、これは赤い方が強いとメスが判断しているのだと見て構わないでしょう。私が思うに、これは赤という色が目立つ…すなわち敵に見つかりやすいにも関わらず、それでも生き残ってきたという点がそのオスの強さを証明しているから、なのではないでしょうか」


羽:「鳥のオスなんかでもクジャクをはじめとして、赤に限らずハデで目立つ方がメスに選ばれる場合も多いってこともあるしね」


崎:「サンゴヘビや一部のヤドクガエルみたいに、赤い色で自分の危険性をアピールしている例もあります」


青:「…で、それがいったいワールドカップにどう関係してくるんだよ」


崎:「実は、この話は人間にも当てはまるかもしれないんですよ。人間も怒ると顔が赤くなりますが、これは自分が強いのだとアピールする事で相手を弱気にさせたり、相手の方から勝負を避けさせたりする意味があるのではないかとも考えられます。こういう、実戦を避けたり、避けられなくても相手を逃げ腰にさせて勝負を有利に運ぶための行動は人間以外の類人猿でも見られますからね。チンパンジーが木を引きずり回したり、よく知られたものではゴリラが胸を叩くのなんかもそうです」


羽:「でも、人間の顔が赤くなるのは単に、戦いのために筋肉により多くの酸素を送ろうとして血管が拡張した結果だとも考えられるけど?」


崎:「それはまあそうかもしれませんが…しかしです!それでもやっぱり、人間でも赤と強さの関係は否定できないんですよ。というのは、イギリスの大学でされた調査によりますと、2004年のオリンピックの格闘技(テコンドー、ボクシング、レスリング)では、赤い色を身につけていた選手の勝率が、青い色を身につけていた選手よりずっと高かったという事らしいのです。どちらの色を身につけるかは、ランダムだったにも関わらず、ですよ?さらに、同じ2004年のヨーロッパでのサッカーについて調べてみると、ここでも赤いユニフォームのチームの勝率が、青をはじめとする他の色のユニフォームのチームの勝率に勝っていたそうです」


羽:「まあ、筋肉の強さとかが変わるわけはないから、心理的なものなんでしょうけど」


崎:「心理的効果をバカにしてはいけませんよ?カブトムシ相撲なんかでも、試合に挑む前の練習で何度も自分のカブトムシにワザと勝たせて“勝ちぐせ”をつけるそうです。ようするに、自分は強い、戦い続けていれば勝てるのだ、という自信をつけさせる事で、一歩も退く事なく勝負させる事ができる、ってことですね。逆に、実戦の場において相手の強さをアピールされれば、どうしても及び腰になってしまう部分が出てくるものです。強い相手を恐れるのは、動物の本能ですからね」


羽:「そう言えば、本当のサムライの話でもなんかそういうのが有ったわね。豪傑で敵にもよく知られた武将が、身内の若い侍の頼みで自分のトレードマークになっている赤い鎧と普通の黒い鎧を交換して戦場に出たところ、若侍は逃げ腰の敵をやすやすと倒していけたのに、鎧を交換しただけで豪傑の方は予想外の手強い反撃にあい、結局刺されてしまう、っていう話。“形”って題だったかな?」


青:「へえ……ん、待てよ?日本代表のユニフォームは…(- -;)」


崎:「そう、“サムライブルー”の名の通り、青です。…そして、結果は…ジーコの顔色も、ファンの気分もブルーになるようなものでしたね」


羽:「中田は怒りで赤くなってそうだけど」


崎:「サムライで青といえば、思い浮かぶのは新選組ですが、あれも結局は負け組に終わりましたしね。さて、それでは、日本代表はこれからいったいどうしたら良いのか?心理的効果に左右されないほど圧倒的な実力をつけるというのも一つですが、相手チームだって練習を積むんですからそれは難しいでしょう。というわけで、私としては、次のワールドカップからはユニフォームを新調して、“サムライレッド”で挑むことをお勧めします」


青:「次の!?今回はもう諦めるのか( ̄□ ̄;)?!」


崎:「蛇道ですから」