うわああああ!!もう駄目だああ・・・・(挨拶)


夏が来ると、決まって私は思い出します。



小学生のころ、学習塾に通っておりました。


いつものように塾の前まで行くと、私はふと、あるモノを発見しました。


「5000円だ!!」


私はしばし、逡巡しました。


なぜ、ポンと丸出しで5000円札が置かれているのか?誰かが置き忘れたのだろうか?


答えの出ない疑問に悩んでいた私は、ひとまず5000円札を手に取りました。


そして、辺りを見回します。


「ドッキリじゃねえみたいだ・・・。」


つかんだ瞬間に、「こいつ掴みやがりましたぜ!旦那!」的展開はとりあえず避けたようです。


そして、私は気付きます。


左へ行けば自宅。右に行けば、交番。


パクって引き出しに突っ込むのか、おまわりさんに届けるのか。


私は知らず知らずのうちに、人生の岐路に立たされていたのです!



しかし、当時の私にはある種の「余裕」がありました。


お金への執着は現在のそれに比べると、極めて小さかった。


そして、清らかな少年であったのです。


私は軽やかに右方向へ足を向けた


刹那、


おばさんに声をかけられました。


私が5000円札の前で唸っていた時から、この一部始終を見ていたようです。


「ワタシが代わりに交番に届けてあげるわよ。」


そのおばさんは左方向に消えていきます。


そっちは交番じゃないッッ!!!!


私の声は雑踏にかき消されます。




夏が来れば、思い出すんです。


あのババア許せねえ・・・。