真っ暗な小径
夜露に濡れた草が
足元を濡らす
むせかえるような
土と緑の匂い
明りなどないのに
なぜか
草の緑は際立って
外は巨大な遊園地
昼も夜もなく
賑やかな音楽と
色とりどりの光に満ち溢れ
遠くから
眩しそうに見上げるぼく
羨望なのか
諦観なのか
表情までは読み取れず
細くて暗い道
どこまでも懐かしい道
フィルム巻き戻しても
ドアは開かない
どこにでもある草っ原
少しの木々と
小さな丘と
足元濡らして
歩くぼく
灰色の夜空
遠くの虫の音
一番奥まった場所は
僕の小さな世界
遊園地の裏っかわ
遠い遠い夢
擦り切れたフィルムの
ずっと先
ぼくの立つ場所
いつか来た道