美人局 ~ 営業戦略的応用編 | 不羈独立

不羈独立

te amo in aeternum i non dimittet vos

むかしむかし、東京の会社に就職して間もない頃・・


入社したてで金も無い俺は、

休日といえば部屋でゴロゴロして過ごしていた


その日、いつものようにゴロゴロとTVを見ていると、

珍しく玄関のチャイムが鳴った

 

ドアを開けてでてみると、清楚な若奥様風の美人が立っている♪
 (おっ、なんか知らんけど、ラッキ~!!)ラブ

 

ところがその美人ちゃん、

用件を聞いてみると怪しげな新興宗教のような団体名を名乗り、
こちらの方角で魂の救いを求める声が聞こえたとかなんとか話し出した


「はぁ?」と思い、よくよく見てみると、この女性完全に目がイッちゃってる・・


普通ならもちろん、この段階でお引取り願うところなのだろうが

 


○社会人なりたてで、まだまだ世間知らずだったこと
○ヒマな休日で誰でもいいから話がしたかったこと
○それよりなにより、相手が美人だったこと

 


という理由から、ズルズルと(つか、喜んで)最後まで話を聞いてしまった・・

(アホですな・・・・キョロキョロ)


内容はサッパリと分からず、

最後に「本部に来ませんか?」と誘われたが、そこは丁重にお断り


最後まで話を聞いてもらって満足したのか、しつこく誘うようなこともせず、


 「また来週きますね!」


と素敵な笑顔を残して帰っていった


そして翌週、彼女はやってきた
ただし、もう一人別の女性(容姿は△)を連れて・・・・(同じように、目がイッちゃってる)
 

そして、前回と同じような話を聞かされて、最後にまた


「本部に来ませんか?」


いやいや、そこはちょっと・・

 

するとやはり、しつこく誘うこともせず、


「また来週きますね!」(にっこり)ニコニコ

 


「ハ~イ!」(デレデレ♪)ラブ
 (完全にアホですな・・)

 

 

そしてまた翌週、彼女はやってきた

 

 

 

・・・・たくさんのヘンな人たちを連れてガーン

 

 

「今日は、ナントカ長さんを紹介したくて!」(にっこり)ニコニコ

 


「あへっ、そ、そうでしゅか」(ひきつり笑い)ガーン

 

 


「こんにちは!よろしくお願いします!」

 

 


何だか異様な迫力を発散しているオッサンが話しかけてくる
(絶対にカタギには見えない。金融ヤ○ザか、企業ヤク○か・・)ガーン

 

ナントカ長のオッサンがナントカの会とか救いとかについて説明している間、
周りのヘンな連中はにこやかに相槌を打っている(かなり怖い・・)ガーン


小一時間ばかり話を聞かされ、例によって最後に


「本部に来ませんか?」(すんごい迫力の笑みで・・)グラサン

 

最大限の勇気を振り絞って、丁重にお断りすると


「では、また来週!」(にんまり)グラサン


「は、ふゎい」(ビクビク)ガーン

 


ふと周りをみると、近所のおばちゃん達がメッチャ訝しげな眼差しを向けている
(い、いや、俺は違うんです。本当です・・)あせるあせる


それから2ヶ月くらいだろうか・・


毎週末になるとナントカ長のオッサンとヘンな連中がやってきては、
ワケのわからない話をされ、近所の人たちからはますます不審がられ・・
(奴らときたら、話の最中に感情が高ぶってくると、
  大声で賛美歌(らしき歌)を歌いだしたりしてたんで・・)ショボーン


やっとこさ、入会の意思がないことを理解させ、
連中から解放されたときには、精も根も尽き果ててしまってた・・


後で思い返してみると、あの美人が来たのは最初の3回だけ・・

 

多分、最初に訪問したときに、

俺のことはしっかりと「カモlist」に記載されたのだろう・・ショボーン
そうとも知らず、へらへらと話に聞き入ってた俺

 

 

 

 

アハハっ♪ めっちゃプリティ~や~ん♪えーんえーんえーん

 

 

 


数ヵ月後、またまた新興宗教の勧誘を受けたが、

今度は「きっぱり」と断った

 

前回の反省が生かされたのか、
勧誘に来た女性の容姿がアレだったからなのかは

自分でも判断がつかない

 

 

 

もし勧誘にきたのが、またまた美人だったら?

 

 

 


いやいや・・キョロキョロ

 

 

 


まさかそんな・・・・滝汗