今の季節、帰り道の空は美しい。

瑠璃色と藍色と、空の果てはまだ黄色く太陽の光が残っている。

そこに街灯やパティスリーの装飾ライトがキラキラと輝いているのも、また美しい。


シャガールのブルーの如く、透き通ったブルー。

ツルツルとしてガラスや氷を触れているような触覚を感じる。

指先で昼と夜を滲ませて溶け合わせて、夕暮れの空を描いてみたい。

温もりから冷めて、ピンと空気を張って。

もうすぐ陽の終わり、一日の終わり。

藍色の幕を降ろし、全てが夜になる。


※写真はイメージです(フリー素材より)