誰か助けて!と叫びたくなる程に、辛い時があったとする。

でも、私は助けを求めることができない。

本当に助けて欲しい時、人は助けてくれない。


寂しい考え方だと思うけども、幼少期の経験から、誰も当てにしなくなった。

小学生の時、隣りの席の男子から、毎日のように殴る蹴るの暴行を受けていた。見兼ねた友人が担任に言ってくれたが、「だったらやり返したら?」とだけ担任は言い、面倒くさそうに去って行った。

母親も当てにならない。「気が小さいからダメなんだ」と私を叱りつける。「それは酷い。辛かったね」とでも声を掛けてくれたら、少しは心の傷が癒えただろうに。


10歳で世の中と人生に絶望し、いつも一人で解決し、一人で生きることを考えるようになった。


友人の多くは付き合いが長く、とても信頼できるので、ちょっとした相談をすることはあるけども、とても辛いことは話せずにいる。

相談しても、結局最後は自分で決めることになる。だから、友人が親身に話を聞いてくれ、助けようとしてくれたとしたら、「私の問題なのに、巻き込んでしまった」という罪悪感に駆られてしまう。


また、誰かから執拗な嫌がらせを受けて相談してみた時、「気にすることないよ。相手は悪気があってやった訳じゃないかもしれない」と言われ、ショックを受けたことがある。

私の気持ちを分かってくれない悲しみと、同情してくれるだろうと相手に期待してしまった事への嫌悪。


やはり、人に頼ることは苦手だ。

でも、助けて欲しいと切望する。

自分がそうして欲しいからか、誰かが辛い思いをしていたりすると放っておけず、何とかして助けようとする。