「うたうこと」フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド・マーリング著、須永義雄/大熊文子訳、という書籍をご存知でしょうか?

この書籍は発声を極めたいと思う人が一度は通る本ではないでしょうか。


そして間違いなく名著です!!


が。。。勘違いしている人が多いはず。


これを読んだら発声がうまくなると思っている人がいるのです。そう、私がそうでした。。。www


一時期この大きな専門書を鞄にいれ、バイブルのように持ち運び、隙間時間に読み込みました。

そして何が起きたか。。。


歌に関する筋肉の名称や声の原理など、知識が増えました!!


でも歌はうまくなりませんでした。。。


なぜか!?


実はこの本にはあまり知られていない話があります。



フースラー教授(著作者)の弟子は毎日短時間の発声レッスンを受けていたようなのですが、レッスン中は何の目的かを理解せず、ひたすらレッスンに打ち込んだそうです。

そして、やがて成長し一人前の歌手として認められた時、この本を手渡されたそうなのです。




そうなのです、実は知識が先ではなく身体が分かった状態になって、そのあと知識が入ってくるといった形だったようです。


知識を入れることは悪いことではありません。むしろ武器になることは多いものです。しかし。。。感覚よりも頭が先に動き出すと、身体が動かなくなってしまうことはよくあることなのです。


今していることは頭が先行していることなのか、身体をつかっているのか、度々チェックすることをお勧めします。


呼吸法開眼・ボイストレーナーkamin



呼吸法が開眼した時の前後の違い、それは呼吸法が分かるまではずっと頭で呼吸法を考えていました。

そうして呼吸法を体現してからは頭ではなく、身体で理解した感覚です。



昔からどうしても頭が先行するタイプだったので、呼吸法が分からないのは知識不足だと決め、筋肉の名称や用語などをいっぱい覚えましたwww

頭でここが収縮して横隔膜はこうなって、うまくいってる人はここがこう動いて、こうなってるはずだからと、本当にロジカルに鍛錬を積みました。。。そしてその練習をしている時はそう動いていても、なぜか歌には繋がらないんです。


で今だから言えることですが、頭ではなくもっと本能的な部分、自然に根差したところを使わなければ、実際呼吸法としては成立しないということが分かりました。


例えばの話、息を吸う、お腹が膨らむ、息を吐く、お腹が凹む、そこにどこどこの筋肉がどうなって動いてとか生活の中では考えないと思います。ただ歌になるとそれを考え過ぎるので、本能的なものが動かなくなります。

そもそも、身体の動きは繊細な動きがいくつも連動して出来あがっているものであり、頭の知識だけで理解出来るものではありません。

だからこそ、本能的なものや感覚をもっと使った方がいいのです。

もちろん知識をつけるのは大切ですが、あくまでも呼吸法という運動神経を育てる為には、名称や方法論を体感より上に置いてはいけないのです。


もし呼吸法でつまずいている人は、ひとまず「歌の為の」を脇において、ヨガや古武道など一見別分野にみえる呼吸法を研究してみるのもお勧めですよ!!


呼吸法開眼・ボイストレーナーkamin

いろいろなレッスンを受けて分かったことがあります。どんなレッスンも発声練習はありますが、ほぼ呼吸法はやりません。

やってもほんの少し、発声練習の中で呼吸法を指導されるぐらいでしょうか。


仮に1時間のレッスンの中で発声もやり、曲の練習、発音の練習etc...

それだけで時間がなくなり、なかなか呼吸法に時間をかけるというのは難しいものです。


そこで、よくあるのが呼吸法を学ぶ為、歌の合宿をするようなパターンもあります。数日かけて体操やら筋力トレーニングのようなことをして呼吸法を身につけるというもの。


これもそれがむいてる人(歌の上達に繋がる人)とむいてない人(歌の上達に繋がらない人)に分かれます。

むいてる人はどういう人かというと、身体の感覚が鋭い人、歌う為の運動神経が出来ている人、歌の呼吸法に繋がる運動神経が出来ている人。


ちなみに、私は例にもれず不器用なタイプだったみたいで。。。w

そういったいろいろな合宿に参加し、年月を重ねると体操やトレーニング自体はうまくなりましたが、呼吸法に繋がったかどうかは。。。


当時周りを見渡すと、そういうところで苦労していた人たちは結構たくさんいたように思います。


後々分かったことですが、実は運動神経を鍛えるのと、筋力トレーニングをすることは、似て非なるところがあります。その為に、運動神経が出来てないところに筋力トレーニングをしてしまうと余計に鈍くなる、使えなくなる可能性が出てきます。


だからこそ、どんなトレーニングにも向き不向きがあり、繊細さが要求されるのです。



またいろいろな話を混ぜながら、深掘りしていきますね!


呼吸法開眼・ボイストレーナーkamin