シュニトケ(1934-1998)
『ヨハン・ファウスト博士の物語』
Historia von D.Johann Fausten
台本:ドイツ語/ヨーク・モルゲナー(1・2幕)、ヨハン・シュピース(3幕)
初演:1995年6月22日(ハンブルク)


前回、ブゾーニの「ファウスト博士」を鑑賞しました。となれば次はもうコレしかないですね(笑)
シュニトケは「愚者との生活」に次いで、2作品目の鑑賞となります。
台本はシュピースの「実伝 ヨハン・ファウスト博士」(1587年、フランクフルト刊)が基になっているとのこと。

インパクト抜群のジャケット。原版では三時間を要するそうですが、ハンブルク初演に際し一時間短縮し、一部順序も変更しているそうです。このシュピースのはブゾーニも持っていましたね。そしてブゾーニのオペラは基本的にジムロック編の人形劇ということでした。

ファウストはバリトン、そしてなんと悪魔が女化(メフィストフィレス)していますし、メフィストフィラ(女声)という登場人物もいます。進行役のナレーターが活躍します。1幕のいかにも宇宙な間奏曲(CD1-№4)は宇宙旅行の場面でしょうか。ブゾーニと同じく三人の学生も登場しますね。


以下3幕にて、マイクを握りに握り締めてのメフィストフィレス。

わ~ら~ら~ら~~ら~
わ~ららららら~らら~
わららららららら~らら~ららっわららららららら~~~

わわらららららら~
わわわわららららっ
わ~ららららら~らら~らら~ら~っわ~~~~~っ♪(ベリグー)w

その映像がこちら。
Schnittke - Historia von D. Johann Fausten : Faust's horrible death(4:34)

音楽が盛り上がりを見せる中、なんとファウストの生首を掴み、頭をパカっと開き、脳を取り出します。シュピース版のファウストはこんな悲惨な死を遂げるんでしょうか(汗)

エピローグの最後の終わり方も、感動的な合唱の後にまだ継続していくかのような感じでフェードアウトしていくのも印象的でした。
いやぁ、対訳欲しいですね^^

※因みにこの次は、5/28にシュポアの「ファウスト」1852年版(ムール盤)を鑑賞しました^^


「ヨハン・ファウスト博士の物語」(2CD)
Doctor Johann Faustus…Jurgen Freier
Erzahler(Narrator)…Eberhard Lorenz
Mephostophiles…Arno Raunig
Mephostophila…Hanna Schwarz
Der Alte(The Old Man)
Erster Student(First Student)
Zweiter Student(Second Student)
Dritter Student(Third Student)
Chor(Chorus)
ハンブルク国立歌劇場合唱団
ハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団
ゲルト・アルブレヒト(指揮)
録音時期:1995年6月28・29日、7月1日
収録時間:39’18+55’38=94’56

※鑑賞日:2016年5月22日