先週も重賞が2つあったので、まずはクイーンSから。



勝ったのはアプリコットフィズで、勝ちタイムは1分47秒6。



レースは、中舘騎手騎乗で逃げると思われたラヴドシャンクシーが出遅れてしまった事で、1000m通過60秒6というかなりのスローペースになった。



そのせいか、特に先行集団にいた馬の中には持っていかれ気味の馬が多かったようにも見えたが、展開も味方し、結果的には勝ったアプリコットフィズ、2着のプロヴィナージュと、積極的に4角を1、2番手で回った2頭がそのまま粘り切る形となった。



勝ったアプリコッットフィズは、オークス以来の実戦で馬体重は+10キロ。入厩してからの調教本数が少なかったが、「牧場でも乗り込んで来てるから」という言葉通り見た目にもスッキリしていたし、その走りから太め残りと感じる事はなかった。



2着のプロヴィナージュもヴィクトリアマイル以来の休養明け。元々馬体重の変動が少ない馬らしく、今回も増減なしで出走。最後は危なかったが、2着を確保できた事は今後のローテーションを考える上でも貴重だったと考えている。



惜しかったのは、上がり3F最速の34秒6で追い込んだ3着のカウアイレーン、4着のレジネッタ。最後の追い脚は素晴らしかったものの、結果的には展開が向かず。特にレジネッタは、スタートのミスでかなり位置取りが悪くなってしまっただけに、スムーズならもう少し上の着順もあったかもしれない。



5着のショウリュウムーンは、内枠が災いして、最後の直線で抜け出す事ができず。開けば突き抜けそうな手応えだっただけに運が悪かった。



担当助手が北海道に来ておらず、アーネストリーの助手が代打で調整していた事もあり、今回は勝負度合いが低いのかとも思ったが、力があるところは示せたと思う。次走以降どんな状況になっているかわからないが、活躍できる可能性はあるのではないか。





もう1つの重賞は、サマースプリントシリーズの北九州記念。



ある程度は想像していたものの、アイビスサマーダッシュを制したケイティラブが逃げて他馬も追い掛けた事で、前半3F32秒1というコーナーがあるコースでは考えられないような超ハイペースになった。



そんなレースを制したのは、中団やや後方を位置したメリッサで、勝ちタイムは1分7秒1だった。前走のアイビスサマーダッシュは最下位に終わったが、やはり直線適性が無かったという事だろう。



2着に来たスカイノダンもそうだが、前半のペースが上がって格馬がスタミナを消耗した事で、スパッと切れる馬というよりは、最後まで我慢できる馬が上位に来たように感じた。そういう意味で、52キロの軽ハンデもかなり味方したと感じた。



そう考えると、トップハンデの56キロを背負いながら僅差の3着に来たサンダルフォンは評価できる。去年の今頃はかなり使い詰めで来ており、このレースは勝ったもののセントウルS、スプリンターズSの頃には余力が残っていなかった。



その点今年は、CBC賞から2ヶ月空けての出走だったし、まだまだ余力が残っているのではないか。セントウルS、スプリンターズSは相手も強くなるだろうが、雨さえ降らなければ去年の7、9着よりは上の着順が狙えるような気がしている。





今週は新馬で気になった馬が2頭。



まずは、札幌の新馬戦を勝ったイイデタイガー。楽に先手を奪って、道中も14秒4のラップがあったりと、かなり楽をさせてもらったのは確かだが、ほとんど追ったところもムチを打ったところもなく、ラスト3Fを11秒8、11秒0、11秒2でまとめたのは、能力の高さの証明だと思う。



揉まれた時にどうだとか、ハイペースで同じ脚が使えるのかとか、少し気になるところは残されているが、いずれにしても順調なら重賞を勝つだけの実力があると感じたし、GI戦線で活躍する事もあるかもしれない。



そしてもう1頭は、新潟の新馬戦を勝ったオルフェーヴル。重馬場でのレースとなったが苦にする事なく走り、このレースも道中もラップが緩んだものの、ラスト3Fは11秒7、10秒5、11秒4と素晴らしい上がり時計だったと思う。



しかも、一番速い10秒5の部分で一気に抜け出して他馬を突き放しており、恐らく自身は10秒2か、10秒3ぐらいで走っていたはず。重馬場でこのラップは驚異だし、気性の若さで斜め45°に走ってのラップだから、良馬場で真っ直ぐ走ったらどうなってしまうんだろうと感じた。



ただ、その「真っ直ぐに走らせる」というのがなかなか難しいのだが…。しばらく放牧で気性の成長を促すという事で、帰厩後の走りを楽しみに待ちたいと思う。





※想定ですが、今週は少し遅めのお盆休み(休みではないのですが)で直行直帰で会社に行かなくなってしまったので、想定表を見る事が出来なくなってしまいました。

お休みさせてください。また来週は書く予定です。