シリコンバレー 起業分析班

シリコンバレー 起業分析班

SVIAG(Silicon Valley Incubation Analysis Group)では
起業・シリコンバレーの熱い企業・ビジネスに関わる問題
解決等について、様々な切り口から記事を書いています。

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今日は「〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実」を紹介します。これは、ケース・ウエスタン・リザーブ大学教授の著者が起業に関する膨大なデータを収集し、統計的な真実を明らかにした書です。

「起業」はどうしても、マーク・ザッカーバーグやスティーブ・ジョブスの様に学校になじめない人物が、学生の頃からガレージで事業を始め、大成功した・・・というようなイメージがあります。

本書はこの様な一般的なイメージを木っ端微塵にしてくれます。

・典型的なスタートアップ企業は5年以内に終了
・10年生存しても他人のもとで働くよりも少ない収入
・高度な教育を受けていて、開業予定の業種で働いたことがある方が望ましい
・起業する最も典型的な動機は、誰かのもとで働きたくない、ということである
・ほとんどの起業家は、失敗する可能性の高い産業分野ばかりを選択している


というような、厳しく身も蓋もない内容です。「独立しても、何とかなる!」「在職中の取引先の人は、起業した後も自分と取引してくれるだろう」というような楽観的な見通しを持った起業準備中の方は、ぜひ読むべき良書だと考えます。

必要以上に前向きになっている脳みそに、適度な冷水をかけてくれる本です。

〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実/スコット A シェーン
¥2,520
Amazon.co.jp

現在多くの方が、情報収集の手段として活用しているGoogle リーダー。ブログやニュースサイトを効率良く読むには必須ですよね。

しかし、最近記事の題名一覧のところに「PR」という広告表示付きフィードが増えて、煩わしいと感じている人も多いのではないでしょうか。

この「PR」の大部分を表示しない方法があります。「
Google Reader Auto Read Ads  」という拡張機能を使います。

使い方は、上記のリンクからインストールするだけです。全部とはいきませんが、8割程度の広告フィードは自動的に既読にすることができます。

簡単に導入できて、今後ずっと使える機能ですのでぜひお試し下さい。


今日は、PayPalについて取り上げます。
http://news.mynavi.jp/articles/2012/05/09/paypal/index.html 

上の記事にある通り、ソフトバンクがPayPalと組んで大々的に日本国内でサービスを展開する予定です。スマートフォンと、1200円程度のリーダーがあれば、他の設備投資無しで中小企業がカード支払いのシステムを活用できます。

今まで、カード決済代行会社に支払う初期費用と月額費用がネックになっていた会社は、決済代金の5%のみを負担するだけで済みます。

顧客のカード情報は
 全てPayPalが管理するので、万が一自社のウェブサイトがハッカーに攻撃されても、カード情報の情報流出は防げます。

つい最近も、某英会話レッスン・スクールのウェブサイトがハッキングされた可能性があるという報道がされましたが、決済には
PayPalを使用していたため、カード情報の流出は無かったようです。

このように、
 PayPalには顧客・店舗双方にメリットがあるため、今後国内でのシェアを大幅に伸ばしていくのではないでしょうか。
大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)/堀 栄三
¥570
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今日は『大本営参謀の情報戦記 ――情報なき国家の悲劇』を紹介します。

この本に書かれている内容は、現代においても驚くほど色あせていません。著者の堀栄三氏は、第二次世界大戦当時に大本営参謀の情報担当将校でした。戦後も自衛隊の国外班長を務めた情報分析のプロです。

この堀氏は、本書において日本軍の敗北の原因を「情報の軽視」という面から徹底的に分析しています。

米海兵師団は当時一個連隊で百六十二挺の自動小銃を持っていたから、一個連隊の防禦担任の正面をニキロにすれば、 一キロ正面は一個大隊五十四挺でその三分の二が第一線に出ていると考えると、一挺の掃射する幅はちょうど三十メートルになる。米海兵師団は、世界に誇る日本軍の突撃を封止するため、自動小銃で一種の弾幕を作るのに必要な数を、すでに太平洋戦争を見越して装備していた。

以上本文からの引用ですが、米軍は日本軍との戦闘に備えて何年も前から準備を進めていました。その一方で日本軍は、精神主義に偏った戦略性皆無の戦法を取り続けて自滅しました。

当時の日本軍と、現代の日本企業や政治家の姿が驚くほど類似していると考えるのは私だけでは無いはずです。

利益が出ない「テレビ」にこだわる某家電メーカー、インターネットへの対応が遅れている保険会社、問題を先送りにするだけの国会議員・・・、例を挙げれば切りがありません。


本書は「情報」を扱う職種の人にとっては必読の本であると考えます。

今日は「nimble」を紹介します。最近は、facebook、twitter、gmail等複数のSNSやメールサービスでコミュニケーションを取ることが多くなっています。この際に問題となるのが、コミュニケーションを取った履歴が複数のプラットフォームに分散していることです。

大手企業であれば、高価な専門のCRM(顧客関係管理)システムを持っていますが、小規模の会社であれば、エクセルなどで管理している場合も多いはずです。このような場合、かなり手間のかかる手作業が発生します。

この問題を解決するのがnimbleです。このサービスを使えば、各SNSのサービスでやりとりしたメッセージを以下のように個人ごとに整理できます。


nimbleのカレンダーとGoogle Calendarを同期させることもでき、スケジュール管理が容易です。

個人で利用する場合でも、友人と過去に交わしたメッセージの内容を整理する上で、役立つツールになるはずです。個人1名の利用は無料です。→nimble