2014年2月11日(火)天気のち

東京が20年ぶりの大雪に見舞われた。秩父や奥多摩の山でも雪に覆われている。

ホームコースの伊豆ヶ岳~武川岳周回コースで軽く流そうと考えていたら、雪で体が腿まで沈み

ラッセル地獄に陥りハードなトレーニング登山の1日となった。

工程

正丸駅(7時44分)→伊豆ヶ岳(9時44分)→山伏峠(10時30分)→武川岳(13時16分)

焼山(15時50分)→二子山雄山(16時54分)→芦ヶ久保駅(18時10分)

距離12.5km 総移動時間10時間26分(休憩時間含む) 累積標高1400m 平均速度1.2km

赤予定ルート



飯能市からR299で秩父方面に向かう。除雪はしてあるが薄く氷が張ったところがありスタットレスタイヤ

は必要であろう。芦ヶ久保駅に到着し登山者用の第2駐車場に車を停めた。駐車場も除雪が行

き届いていた。


電車で一つ戻り正丸駅に向かう。電車の時間が合わずに20分ぐらい待つ羽目になる。

ハードシェルジャケットを着ているが動いていないので少し寒さを感じた。


9日のヤマレコのレポを読んでみたらハードラッセルで伊豆ヶ岳にはたどり着けない状態のようだった。

大雪から3日が過ぎたがアスファルトの雪はすっかり解けている。登山道入り口で12本アイゼン

を装着した。



雪が深いが踏み跡がしっかりしていてトレースを外れなければ沈むことはない。奥武蔵の人気コースだ。

昨日も多くの人が訪れたのだろう。



大したことなく男坂女坂の分岐に到着した。ここから眺めると鎖が雪に埋もれていて見ること

ができない。ザックを一度おろしピッケルを出して様子を見に行くことにする。アイスクライミング

状態かと思ったがサラサラのパウダースノーでピッケルは全く刺さらない。トレースがあり鎖は

露出していた。女坂も考えていたが男坂を登ってみよう。



ザックをデポした地点までもどりピッケルをしまい再出発する。やはり空身とは違いザックの重さを

ずしりと感じる。1段目と2段目の鎖は問題がない。12本アイゼンの前4本を突き刺した。



最上部の3段目の鎖も露出しているが上部がどうなっているのか確認できない。少し上半身の筋肉

を使いすぎたので少し休んだ。最上部にはいつものように左側に到着した。ここから右にトラバ

ースしなければならないので少し緊張する。その後も岩の尖がり地帯が続くので気が抜けない。

途中でおじさんがすれ違った。下るらしい。多分このおじさんが最初に登ったのかもしれない。



山頂には3人のハイカーがいた。挨拶をしてすぐに山頂を後にした。今日はトレーニング登山だ。

核心部を無事通過できたのでこれから武川岳でコーヒーでも飲んで芦ヶ久保駅でカップ麺を食

べようと考えていた。しかし本当の核心部はこれからだったのだ。



山伏峠への下り坂は踏み跡がうすくかなり沈む込みようになってきた。登りは大変そうだが

下りではそれ程苦労はしないだろう。



鳥居を超えていったん舗装路を横切り武川岳の稜線を登った。少しトレースがあったので昨日でも

誰かが登ったのだろうと考えていた。



暫くトレース通りに歩いていくと先行する1名の女性ハイカーに追いついた。このトレースは女性ハイカー

が付けたものだった。挨拶をしてラッセルを交代した。ワカンを持ってくれば良かったと話していた。

ワカンはまだ手に入れていない。購入を迷っている。先行するとノートレース状態だ。



とにかく体力で登っていった。すでにハードシェルジャケットはザックに縛り付けてある。

膝ぐらいのラッセルなら何とか進めたが腿まで潜ると次の足が思うように出ない。20から30cm

しか前に進めない。



後ろを振り向くと少し遅れて女性ハイカーが付いてきたが急坂の腿腰のラッセル状態になると

どんどん離れてきた。一人でラッセルしてきた人だ。ベテランに違いない。山伏峠から武川岳ま

で2.3kmを
休憩なしで山頂を目指したがどんどん時間が過ぎていった。のどが渇いておなか

も減ってきた。12時30分を過ぎたのを確認して行動食のスニッカーズを食べた。



13時16分に武川岳に到着した。早くカップ麺が食べたいと思ったが、いつものベンチが埋もれ

ていた発見できない。標識近くでお湯を沸かし立ったままごはんを食べた。実は山行中あまり

時計を見なかったが今確認すると2時間46分休憩なしでラッセルしていた。おなかは減るし

体力も消耗するわけだ。



二子山方面にもトレースは全くない。ここで焼山からのハイカーとすれ違った。トレースを踏めると

思っていたが、稜線から外れてやたら木の方向に歩く癖があり使い物にならなかった。



蔦岩山に到着した。雪の深いところではまだ腰ぐらい潜ってしまう。長い時間の行動で体力が

大分奪われてハードラッセルの力が出なくなってきた。



凍り付いていないので急坂の下りも危険はない。このあたりでおじさんと一緒になった。踏み跡が

ないと登山道がわからないらしい。稜線が正しい登山道だと教えてあげた。



焼山で少し休憩をした。大分日が傾いている。夕方までに駐車場戻るのは難しいかもしれない。



ペースが落ちたというより力強い歩きができなくなった。武川岳の登りで体力を使い果たしてしまった

感じだ。二子山の山頂付近に急な上り坂があることをおじさんに伝えた。降り返ると徐々に離れ

てしまったようだ。二子山雄山でiphoneのバッテリーが無くなってしまった。

最近バッテリーの調子が悪くもう寿命のようだ。買換えにはあと10ヶ月待たなくてはならない。

二子山雌山から下りに入る。最初に急坂があるが12本アイゼンを付けているために全く問題

は無い。日が落ちる前にヘッデンを装着した。



真っ暗な第2駐車場に帰ってきた。装備を整理して第1駐車場のトイレに向かうとおじさんが

無事に下りて来たようだ。ハードラッセル時ももう少し休憩を入れなければならない。

ワカンが有効なら欲しいがどうなのだろう。今日は正直、赤岳より体力を消耗した。