オープン・イノベーションで開発予算節減と成果向上が両立できる、は本当か? | 四谷で働く社長のブログ

オープン・イノベーションで開発予算節減と成果向上が両立できる、は本当か?

最近、景気悪化の影響もあって、「オープンイノベーションで開発費の軽減とイノベーションの両立を!」式の論をはる記事をしばしば見かけるようになりました。

オープン・イノベーションで、開発予算節減と成果向上が両立できる

P&Gがオープンイノベーションで成功しているとか、ソニーが今後研究開発にオープンイノベーションのコンセプトを取り入れていく方針だとか、だんだんそんな雰囲気になってきていますね。ということは、これから猫も杓子も「オープンイノベーションの時代だ!」と騒ぎ立てるいやな予感がいたします(物事が単純に流行し始めるとロクなことはないと考えるひねくれ者なもんですから・・・)。

でもちょっと待ってください。こういった議論は本当にこれからの時代に勝ち残る切り札になり得るでしょうか?

内部の自社リソースだけでは限界があり、外部を積極的に活用しようという発想は間違ってはおりません。

でも、そこに「コスト削減のため」という発想しかなかったならば絶対に成功しないでしょう。断言できます。

他人のリソースや技術を借りて開発コストを半分にしたのなら、その分、利益も半分相手にあげなければなりませんよ。コストだけ削減しておいて、利益を分けてあげないんだったらトラブルになりますから。利益が半減してもよいという覚悟がある人だけオープンイノベーションをどんどんやってくださいということになります。

でもそれって、何かおかしくありませんか?

結局、投じたリソースに対して得られる成果は同じです。異分野から斬新な発想を得ることで多少のシナジー効果はあるかも知れませんが。

そうではなくて・・・、

「ウチにはこんな技術がある。おたくにはこんな技術がある。これを合わせれば1+1=3と、3倍もの成果が得られる。だから両者の技術を合わせて開発しましょう。利益も山分けしましょう・・・」
という話であれば、かけた費用に対して1.5の成果が得られます(間違っても3を貰おうとしてはいけません)。

コストを削りたいからというマイナスな発想ではなく、自分たちは付加価値を創出したい、だけど自分の持ち分だけでは足りないから、一緒に協力してやりたい、そういう前向きな発想がオープンイノベーションの基本になるべきではないでしょうか?