残酷・女高生(性)私刑 (1975年にっかつ) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

映画バカ一代~観らずに死ねるか~

映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

主演の東てるみ(『渡る世間は鬼ばかり』等の橋田寿賀子作品に

多数出演しているベテランの女優)は、デビューが日活ロマンポルノ

であることは知っていたが、作品は観たことがなかった。

もっとも東自身は『お金を払って観に来てくれるファンに悪い。』と

舞台では脱いでもTVでは決して脱がなかったという。

デビューのきっかけは高校生の時、初代SMの女王:谷ナオミのマネージャー

が父の知り合いで谷の劇団の名古屋公演にアルバイトで参加したことが

デビューのきっかけということにも驚いた。

 

 

 

 

あらすじ

女子高生のユキ(東てる美)は継母の恭子(谷ナオミ)に敵意を持ち、

家庭教師の大学生和夫と無理心中を図るが失敗する。

ユキの叔母かおるはユキを引き取り、自宅のマンションから高校に通わせる。

女子高に転校したユキは番長の忍と潤子に目をつけられるが…

 

 

 

 

 

 

 

 

重要な点

監督は林功コメディタッチを得意とする監督だが、今作ではたっぷりとハードな

SEXシーンを導入しながらも揺れ動く女子高生の心情を上手く描き

斬新な青春映画としても成立させているのは流石。

 

良かった点

とにかく主演の東てる美が素晴らしい。目力があり優等生ぽく見えるが

実は芯が強く、反抗心を持つユキを好演している。すらりとした長身で

ありながらもグラマーで白い肌が眩しいくらいに美しい。

 

悪かった点

色気たっぷりの継母役の谷ナオミがユキの心を開かせていく後半は見どころ十分。

また叔母の恭子の悪女っぷりもたまらない。

今作はいわゆる団鬼六系のSMシリーズではないのだが、

何故かSMシリーズにカウントされているのが不思議だ。

しかしながら完成度が高い傑作と言えよう。