団鬼六 薔薇地獄(1980年にっかつ) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

麻吹淳子は2代目SMの女王で高名だが

活動期間は短く(1979年~81年)で早く引退した。

しかしながらロマンポルノ出演作品は15本以上あり、

SMものが大半を占めている。

SMのハード撮影に体力を消耗し、

身体を壊して引退したとも噂されていた。

今作もそのSMものだがかなりハードな作品。

こんな作品に出ていたら確かに体壊しそうである。

 

 

 

 

あらすじ

以前は一流のカメラマンだったが弟子の吉田にその地位を奪われ、

SM写真を撮るまでに落ちぶれたカメラマンの沢村は弟子の木原に

誘われ女子大生の志津子の撮影をすることに。現場に来ると木原は

豹変し、志津子を気絶させ、縛り上げる。沢村は悪魔に魅入られたように

木原の行為を黙認し、やがて裸の志津子を撮影する。数日後そのことで

警察が探していると聞いた沢村はどうせ捕まるのなら、吉田の婚約者で

以前想いをよせていた景子(麻吹淳子)を結婚式当日に誘拐する計画を立てる。

 

 

重要な点

監督は西村昭五郎。ロマンポルノ以前に17本監督し、

日活ロマンポルノ創成期から最後まで87本のロマンポルノを撮影している

まさに職人。脚本が気に入るとほとんど手を付けずに撮影するので、

現場の進行が早く、多作に繋がったとのこと。ロマンポルノ終了後

は2時間ドラマ等で活躍している。

今作のサスペンス色を活かした演出を観ると納得させられる。

 

良かった点

主役の景子(麻吹淳子)の壮絶な演技も良かったが、

地獄に落ちるように転落していく沢村を演じる和田周が素晴らしい。

時代劇の悪役で高名な菅貫太郎に似ているが別人でTVや演劇でも

活躍していると初めて知った。

 

悪かった点

とにかく後半の展開が凄まじい。調教というより虐待に近いプレイで

エロスというか破滅へのエネルギーが爆発しているため。

セクシーな映画ではない。かなりコアなSMファン向け。