ならず者(1964年東映) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

映画バカ一代~観らずに死ねるか~

映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

奇才石井輝男監督のアクション大作。

主演は高倉健とくれば面白くないはずがない。

舞台は香港マカオでロケ。

香港やマカオの風情も楽しめる。

 

 

 

あらすじ

殺し屋の南条(高倉健)は毛(安部徹)という男から

殺しの依頼を受けて香港でターゲットの殺害に成功した。

あとは報酬をもらい高跳びするはずであったが、

毛の指定したホテルには女の死体があった

毛に騙されたことに気づいた南条は

偶然手に入れたヤクを取引に使い。

ヤクのディーラーである蔣(丹波哲郎)と取引をして

毛の行方の情報を手にいれるが…

 

重要な点

石井輝男の演出はテンポが良い。そして

ドンドン予想外のところに引っ張っていくのが心地よい。

健さんも今作では野獣のように狂暴でありながら

人に嘘だけはつかないという一本気な男を演じている。

脚本も石井監督が兼務していて、テンポ良くストーリーが展開しながらも

最期は1つの流れに収斂するという時代劇・西部劇の王道の流れ。

やはり奇才としか言いようがない。

 

良かった点

今作の健さんはかなりの悪党である。

かっとなって殺したりもする。

しかし弱者には優しい。だが裏切ったり、

嘘をつき、人を騙すものには容赦しない。

ラストの対決シーンのセリフも良かった。

 

悪かった点

ほぼ全編香港・マカオロケ。

女優も三原葉子、南田洋子、そして加賀まりこ

それぞれ個性的で美しい。

とくに峰富士子のような役の三原葉子は素晴らしかった。