奇才石井輝男監督のアクション大作。
主演は高倉健とくれば面白くないはずがない。
舞台は香港マカオでロケ。
香港やマカオの風情も楽しめる。
あらすじ
殺し屋の南条(高倉健)は毛(安部徹)という男から
殺しの依頼を受けて香港でターゲットの殺害に成功した。
あとは報酬をもらい高跳びするはずであったが、
毛の指定したホテルには女の死体があった
毛に騙されたことに気づいた南条は
偶然手に入れたヤクを取引に使い。
ヤクのディーラーである蔣(丹波哲郎)と取引をして
毛の行方の情報を手にいれるが…
重要な点
石井輝男の演出はテンポが良い。そして
ドンドン予想外のところに引っ張っていくのが心地よい。
健さんも今作では野獣のように狂暴でありながら
人に嘘だけはつかないという一本気な男を演じている。
脚本も石井監督が兼務していて、テンポ良くストーリーが展開しながらも
最期は1つの流れに収斂するという時代劇・西部劇の王道の流れ。
やはり奇才としか言いようがない。
良かった点
今作の健さんはかなりの悪党である。
かっとなって殺したりもする。
しかし弱者には優しい。だが裏切ったり、
嘘をつき、人を騙すものには容赦しない。
ラストの対決シーンのセリフも良かった。
悪かった点
ほぼ全編香港・マカオロケ。
女優も三原葉子、南田洋子、そして加賀まりこ
それぞれ個性的で美しい。
とくに峰富士子のような役の三原葉子は素晴らしかった。