推理小説界の巨星江戸川乱歩の大人向けの最後の小説。
それが今回の原作の『影男』。
悪役なのですが包帯とコートに帽子の姿。
見た目はリーアム・ニーソン主演サムライミ監督のダークマン(1990年)
に似てるというかこちら(1981年)が先。
原作では明智の出番は少ないがこちらはしっかり活躍。
みどころ
今回は初の海外ロケ。香港で撮影されている。
今は中国だが撮影当時は英国領だった。
それと、荒井注演じる浪越警部がルービックキューブに悩むシーンもあり。
香港とルービックキューブは2020年の今また話題になっている時だけに興味深い。
ヒロインは2回目の登場金沢碧。
前回(宝石の美女)では軽薄な小悪魔的な俗に言うビッチ役だったが、
今回はその美貌ゆえに運命に翻弄される役を文字通り熱演している。
前半と後半の役作りの対比が素晴らしく、ドラマの上でも伏線が張られていた。
最後まで終わった後、いい意味でやられた感あり。
重要な点
①原田大二郎:Gメン75の関屋警部補役で人気絶頂期でした→イケメン担当
②西田健:帰ってきたウルトラマンで人気爆発の名脇役→重要人物
③中島ゆたか:明智探偵に絡む謎の美女役、セクシーシーンないのが残念。
良かった点:特筆すべきはお金持ち役で3度目登場の名優岡田英次。クライマックスでの怪演が秀逸。
前作の今福将雄に続いて井上梅次監督のマンネリ打破の名演出。
原作を巧みに作り替えた吉田剛の脚本も素晴らしい。
悪かった点:海外ロケは文代と小林少年は参加しない(予算の関係?)のが残念。今回は二人の存在感薄い。