ファミレスにいる山中です。

山中はファミレスやら喫茶店やらで、近くの席の人達の会話を盗み聞きするクセがあります。

前に『ネズミ講の勧誘』に出くわしたとき、『カバンの中にあるはずなのに探しても探しても見つからないボールペン』を見つけた気分になりました。

『小学生の2人の兄弟が、ファミレスに来てみたけどお金がないから、2人で1つの小うどんを注文』に出くわしたこともあります。

小うどんは本当は、『別の食事メニューを注文したけど物足りない人』のためのメニューでして、単品で小うどんを注文するのは不可能なんです。

店員だったお姉さんは、何も言わずに小うどんを持ってきました。

そのとき山中は『1冊の心暖まる絵本』を読んだ気分でした。

盗み聞きはいろんな気分を味わわせてくれます。

そして今、『自称6股している女に対して、7番目にしてくれと嘆願している男』に出くわしてます。

なんとも表現しがたい気分。

日本に、かつて男がみんなサムライに憧れていた時代があったことが信じられません。

1組の男女が結ばれるための選択肢として、かけ落ちやら心中やらが当たり前のように存在していた時代があったことが信じられません。

自分の信念のためなら命さえ捨てる覚悟で刀を持ち、この国のイシズエとなり、そんな男をサムライと呼び、そんなサムライを敬い、この日本という素晴らしい国を作ってきたご先祖の皆様。

報告があります。

今、あなた達が憧れ敬った本物のサムライは、犯罪者と呼ばれる時代になりました。

刀は斬る物から見る物になりました。

でも安心してください。

山中、心の中には刀を持ってます。

だから、山中がその女の7番目になることができれば、心の刀を抜き、なんとか1番目まで上り詰めてみせます。

山中はサムライです。

だから、『ぜひとも7番目には山中を』

そんな気分であります。

盗み聞きはいろんな気分を味わわせてくれます。

ちなみにその男女は山中の背後の席でして、自称6股女がトイレに行って帰ってきたときにチラッと姿を確認しました。

その瞬間の山中、女を本物の刀でバッサリいっちゃいたい気分になりました。

やっぱり我々の祖先は、確かにサムライなんですね。

盗み見もいろんな気分を味わわせてくれます。