又吉直樹と堀本祐樹の

「芸人と俳人」という本を

図書館から借りて読んでいるが



面白い!




母は

俳句をやっていた


始めたほんの最初の頃

切れ字などがわからないと

私に電話で質問がきた

私は大学は日本文学科卒なので

少しはアドバイス出来た

母が 作った俳句をたくさんFAXしてきて

文法上でおかしなところを

なおしてあげたこともあった


俳句を始めた頃の母に

この「芸人と俳人」を紹介すれば良かった

この本を知っていれば良かったな



母は

俳句を作っては

定期的に新聞に投稿していた

一度掲載されたことがある

それは

幼かった私の娘と私と父と母とで

奈良の東大寺での出来事を句にしたもの



だんだんと

俳人の方が主宰する句会に出たり

自分の卒業した大学の

オープンスクールに出たり

俳句の結社に入り投句したり

活動を広げていた


母のそういう熱心さに頭が下がる

道を見つけていく貪欲さが羨ましい

俳句は

テニスやコーラスや書道が

出来なくなってからの母の支えだったと思う

打ち込むものとなっていた



認知症になってからも

時間があると紙になにやら書いていて


部屋には

つくりかけの俳句を書いた裏紙が

たくさん散らばっていた

私が一緒に過ごしたのは

要介護1から3の頃だが

ヘルパーさんが入るようになって

ヘルパーさんとその紙類を

一緒に片付けしていたりしていた

そんなになっても

夜寝る前には俳句を作っていた

句会には参加出来なくなっていたけれど

送られてくる句集を写したり

自分の句か他の方の句か

わからなくなってはいても


父が母のために庭に植えた

たらようの木のことをよんだ句を

いくつも作っていた




認知症が進行して

今はもう話すこともない母だが

晩年の母の心を

俳句を作ることが支えてくれていたのは確か




私も俳句がやりたいと思って

数年経った

母のように打ち込めたらどんなにいいだろう


でもとっかかりがない


この本は

私が俳句をやりはじめることの

きっかけになる気がする



本を自分のものにしたくて

さっそくポチった