3分間で診察は終わりかけた。

そうなんだ。

新しい先生。
中堅くらいだろうか。


言葉づかいが気になった。

「んー、患者さんいっぱいだから、次は2〜3週後かなー、どの時間の枠が空いてるかな」
と、パソコンを見つめる。

「今まで毎週だったんですけど」
「んー、でもねー、他の患者さんとの兼ね合いもあるから〜」

ふつうなら、ここで先生の言うとおりに診察日が決まるのだろう……が


「あの。
ここに通うようになって4年半、週に一度の診察です。
T先生の時からです(前の前の先生。助教だったから新しい先生も当然知っている。双極性障害が専門)。
生活リズム療法としての面もあり、
決まった曜日、決まった時間に診察、としてきました。」


先生の態度が変わった。
言葉づかいも、なんとなく。

「じゃあ、来週はいっぱいだから、再来週、その次の週の2回、今日と同じ曜日、時間に先に予約入れておいて、それで様子を見ましょう」



私は一筋縄ではいかない。
私の双極性障害が一筋縄ではないから。
苦しみを少しでも減らしたいから
自分の意思ははっきり伝える。



「これから、だんだんと、ですね」
私が言う。
うまくやっていかなければならない。
「そうですね」
と先生。



なんとしてでもよくなりたい。
自分のために
一緒に暮らす家族のために

頑張らなくてはならないときも、ある。