210円大回り(半周)の旅 その2
美味しい駅弁が売っているのも知っている。
かわいい両毛線107系が走っているのも知っている。
でも僕は今日、高崎には行けません。
大回り乗車の鉄の掟、
・同じ区間を二度通ってはいけない
に反してしまうからです(倉賀野-高崎間を2回通ることになる)。
なので、今日は倉賀野駅で降り、高崎から来る八高線を待つことにします。
分岐駅倉賀野
ほどなくして轟音とともに現れたキハ110系3連!!
音ですね、音
東京近郊区間唯一の非電化区間を走ってゆきます。
ほかの地域でこのキハ110を見ると、ちょっと残念な気持ちになるんですが(もっと旧い国鉄車両が走っているから)、なぜかここで見ると嬉しくて小躍りしたくなりますヘ(゚∀゚*)ノ
キハ110、小川町にて
地元の高校生満載でやってきたキハ110も、ほとんどが群馬藤岡で下車。
川を越え、山を望み、夕陽に目を細めながら、
電化されてる西武・東武の立派な線路を横に眺めながら、
我関せず、とコトコト気動車は行きます。
単線で無人駅も多く、そこはかとない鄙び感。
それでも東京近郊区間なので、210円で来れちゃう。たまりません。
湘南新宿ライン→八高線というこの車両のギャップもまた、よい。
ほどなくして高麗川駅に到着
一抹の寂しさを感じたなら、それが旅情というものです。
その感覚を愛でて上げましょう。
高麗川駅構内
ここからは電化区間、シャープな顔の205系3000番台(もとは山手線で走ってたらしい!)に
乗り換え。八王子を目指します。日もとっぷり暮れてきた。
この電車は室内保温のため、ボタンでドアを開閉します。
乗客の僕ら自身が、鉄道を操作できるというのはちょっと嬉しいもの。
地元の学生さんたちは心得ていて、
「開」ボタンを押すと同時に「閉」ボタンを押し、鮮やかにドアを開閉して行く。
そのボタン押しの手際の良さといえば、あのゲーセンのスト2ばりの早業なのですが
その根底にあるのは他の乗客への「気配り」なんだなぁ、と、
少しだけ心が温かくなったりもするのでした。
明日はいよいよ最終回!