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森信三先生は数々の名言を残されていますが、その中で今の時世と合わせて考えたいものを幾つかご紹介します。

 

 地位が高くなるほど、自分の好みを人から知られぬようにしなければならぬ。好きは隙に通ずる。

 

 人間は、世間的に知られるほど、善事をする可能性と、悪事をする可能性とが共に多くなる。

 そこで、よく言行を慎み、悪への可能性をしりぞけねばならぬ。

 

 平常無事の際は、にせものでも分らぬが、一旦事が起こると、本物でなければ収まらないものである。

 だから平生、私欲を捨てて精神を鍛え、しかも退いているんですよ。

 

 人間は才知が進むほど、善悪両面への可能性が多くなる。

 故に才あるものは才を殺して徳に転ずる事が大切である。

 

  森 信三先生 略歴

 

明治29年9月23日  愛知県知多半島にて出生

大正15年       京都大学哲学科」卒業  西田幾多郎門下生(31歳)

              大学院に籍をおきつつ大阪府天王寺師範の講師として奉職

昭和13年       満州建国大学教授(43歳)

昭和28年       神戸大学教授(58歳)

昭和40年       森信三全集 25巻刊行(70歳)

昭和62年       森信三講演集刊行(92歳)

平成4年11月21日     永眠(97歳)