「自分はまだ、ウイルスに感染していない」
「ずっとウイルスに感染したくない」
こう思っている人必見のユーチューブです。 👇
松田政策研究所ch https://www.youtube.com/watch?v=hF0HBmIFWMs&t=1682s
ゲスト 京都大学大学院医学研究科特定教授 上久保靖彦氏
日本は今、ウイルス対策で混乱しています。
これを何度も見て聞いて文字にすることで・・・
分かりました。専門家とはこういう人のことか、と。
以下、この内容を文字にしました。
専門過ぎて理解できないところは、省略しています。
【1】 集団免疫が達成されている
1 武漢発のウイルス
昨年(2019年)12月、武漢から世界中に新型コロナウイルスが広がった。
地域によって重症度がかなり異なっている。
それはなぜか。
まず、我々は、インフルエンザの流行曲線から、新型コロナウイルスがどのような形で日本に上陸したのかを解析した。
中国から弱毒型のウイルスが入って、その後武漢からのG型が入ってきた、それから欧米型の変異ウイルスが入ってきた。
日本人は、この弱毒型ウイルスで免疫を獲得したことで、武漢からのG型に打ち勝った。
2 ウイルス干渉
インフルエンザは毎年流行がある。
インフルエンザは命に係わる重要なことなので、どの国でもどれだけ流行しているかをモニターしている。
日本では、去年の12月からの流行が非常に抑制されていた。流行の山が小さかった。例年の半分から3分の1ほどだった。
このインフルエンザの流行(2019.12.31~2020.1.6)と、コロナの流行(2020.3.20)が非常にきれいにマッチしている。
これをどのように考えたか。
「ウイルス干渉」が起きたのだ。
インフルエンザにかかると、インフルエンザに対していろんな免疫細胞(T細胞など)が活発化して、サイトカインが出る。そのサイトカインが反応してインフルエンザをやっつけようとする。そういう状況だとコロナが体内に入ってこられない。
インフルエンザが入っているとコロナが入れない。反対にコロナに感染しているとインフルエンザが入ってこられない。これを「ウイルス干渉」という。
3 S型 K型、そして武漢G型
インフルエンザの流行カーブを解析して分かったのが、今年はコロナがこのとき、たくさん日本に上陸して人々に感染していたということだ。
まず、昨年の11月頃、中国でS型のウイルスが流行した。Sは“さきがけ”のS。このとき中国はまだ封鎖はしていない。
日本には、去年の12月にS型が入り、その後に1月にK型が入った。
コロナウイルスにはスパイクというとげのようなものがたくさん付いている。このとげが肺などの細胞の受容体というところにパカッとはまり込み感染する。このスパイクの変異が起こっている。これがSとかKとかの違いだ。
S型もK型も肺炎を引き起こすような症状がでるウイルスではない。感染した人は、少し変わった症状が出る程度で、気づきもしなかったかもしれない。普通の風邪として扱われた。
去年の11月から今年の3月にかけて、184万人の中国人が入国した。症状がほとんどないような風に人達だ。
この2つのタイプが中国人の観光客などを介して日本にたくさん入ってきて、蔓延した。
その後、入国制限にもなった武漢肺炎が流行してみんなびっくりした。これは変異したG型だ。Gはグローバル。
S型とK型で出来た免疫で、G型を迎え撃つという形になった。
さらに変異して欧米型のGが生まれた。これもSとKで獲得した免疫で迎え撃った。
その後、YやHという変異ウイルスが見つかっている。
4 入国制限の遅れが幸いした
欧米は、日本と違って多くの感染者や死亡者が出た。
なぜか。
欧米では、S型のウイルスは十分入っていた。しかし、K型は日本のように入らなかった。
理由は早く入国制限をして閉めてしまったからだ。
日本は3月9日まで中国からの渡航は制限せず、武漢だけ止めていた。だから、十分なK型の感染があった。
1月23日に武漢が封鎖された。肺炎の症状が極めてひどかったからだ。
武漢市の人口は約1千万人。封鎖前に短期間に、ビジネスや観光などで500万人が武漢から出たことが分かっている。そのうち、成田に直行したのが9千人。さらに、1月20日から2月1日までに中国から武漢経由で34万人の人が日本に入国した。
去年の11月から今年の3月にかけて、184万人の中国人が入国した。症状がほとんどないような風に人達だ。
アメリカは、去年のインフルエンザの流行がひどかった。S型は十分に入りつつもK型の感染が出来ていなかった。
S型は非常に弱く、ウイルスをやっつける抗体がほとんどできない。K型も弱毒だが、リンパ球のT細胞を活発にし、強い免疫を獲得できる。
日本人は、K型で獲得したT細胞免疫で武漢からのG型、欧米からのG型を抑制することができた。
中国の沿岸付近もK型が十分広がったので、日本と同じように死亡率が低い。
【2】 人とウイルスとの共生
1 獲得免疫
免疫は感染することで獲得する。
日本人はS型やK型に感染して免疫が出来た。
1月頃少し変わった咳が続くとか 痰がよく出たということが多くの人にあった。多くの人が気ついていた。そういうものは実はK型の感染だった可能性が高い。それが本当の感染で、免疫を獲得していた。
ウイルスというのは、年間を通じてずっと続く。Sが来て、Kが来て、武漢Gがきて、欧米Gが来るというふうに上陸するし、続いていくものだ。
既感染(免疫を獲得)したところに、ウイルスが入って再暴露した。すると、獲得した免疫がウイルスを押し出そうとする。サイトカインが出て、半日から1日ぐらいちょっとした微熱を感じることもあるが、翌日には完全に熱が下がっている。悪化しない。
2 PCR検査 抗体検査
今、たくさんのPCR集団検査でたくさんの感染者があるということになっている。
PCR検査のやり方が変わった。以前は症状のある人を検査していた。今は、ランダムに検査している。無症状の方を調べてそこで陽性が出ている。
無症状の人というのは、既に免疫を獲得した人だ。
ウイルスというのはそこら中にいくらでもいる。たまたまウイルスが体内に入った人、つまり再暴露したことでPCR検査をして陽性が出る。既に免疫は獲得しているので、悪化することはない。そういう人をカウントしているという状況だ。
免疫を持っているのでカウントしても意味がない。 調べれば調べるほど出てくる。症状がないのに集団検査をすれば、我々でも陽性が出るかもしれない。問題のないのに陽性が出てしまう人がいる。それで何日も休みなさいということになる。
抗体があるのに検査はする必要はない。
どうしても検査をするなら、抗体の検査、T細胞の検査が必要だ。
抗体検査で、陽性か陰性かのラインを設定しているのは人だ。検査キットによっては、抗体の獲得値をめちゃくちゃ高くしているのがある。 すると、抗体があるのに陰性が出てしまう。そういうことで、免疫獲得率が0.1%とかいう数字が出ている。でも、本当は持っている。
3 ブースター効果
ウイルスの抗体が出来ても下がってきてしまう。
「ブースター効果」というのがある。
既感染者の再暴露だ。すでに感染して免疫を持っている。
その人にまたウイルスが入ると、持っている抗体が感応して活発になる。つまりエンジンがかかる。このエンジンを定期的に掛けていく。このブースター効果で免疫を廃れないようにしていくことが必要だ。むしろ活動してウイルスにさらしている方がよい。
ずっと閉鎖して暴露されないと廃れるのである。そうすることでむしろ第二波が来るという可能性がある。
4 コロナとの共生
日本は清潔な生活環境にある。
しかし、そこで手術しますか?
街中はウイルスが見えないレベルで一杯いる。病院で手術をするときの清潔という意味合いと、街中が清潔というのは全然違う。
ウイルスというのは、見えないけれども机の上とか、いたるところに入る。満員電車のなかで、咳をすると四方に飛び散る。少し離れてもさほど差はない。
集団免疫ができていれば、関係ない。
欧米で起きていたことが日本でも起こるだろうと思ってしまった。
三密や移動制限など、我々がしなければならないという対策のほとんどはしなくてよかったということだ。
三密は必要ない。
コロナの場合、感染しないという概念ではない。
これまでも、絶えずウイルスが上陸して、暴露して、そこで免疫を作って、免疫を維持して、我々はずっとコロナとは共生してきた。
ところが、絶対暴露しないという期間を作ってしまうと、免疫ができないということが起きてしまう。
以上です。