セミナー開催 ご報告。 | 屋久島大屋根の会Blog

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1993年に世界自然遺産に登録された屋久島。
島の自然の豊かさにに学び、島ならではの産業を目ざしています。

この週末は、春が来た!かと思うほどに春日和であたたかい気候になりました。もう、寒い日々のことなど忘れてしまっているわたしですが、まだまだ冬さんはお仕事をするようですよ。むしろ、これからが本気で寒くなるわけですものね。ゆるさと厳しさを併せ持つ、島の冬は、現在進行中です~♨

それでは、先日29日水曜日に福岡市にて行いました、香りの空間~木のはたらき~のセミナーはお陰様をもちまして、無事に終えることができましたのでご報告させていただきます!

受付

参加者をお迎えする受付には、福岡在住の屋久島の方々にお手伝いを頂いて、みなさまをお迎えさせて頂きました。そのお隣に、あきゅらいず美養品の新商品や、パネリスト参加を頂いた、南沢代表の新著書をスタッフさんがご紹介するするスペースを簡単に作成しました。


やわら香ディスプレイ


そのスペースの中に、やわら香さんの取り組みをご紹介できるように、パンフレットと地杉の幹と枝葉の抽出オイルのサンプルをディスプレイしました。

参加者59名


参加者総人数59名を迎えて、開演。

基調講演


当会の局長、浦田が開催のご挨拶をさせていただき、基調講演講師の清水先生をご紹介。さっそくに講演をしていただきました。清水先生のさわやか度のその高さと言ったら!聞き取りやすいお声でリズミカルに講演をしていただき、会場の皆さんも大変に熱心にお話を聞かれていました。

その内容ですが、まず・・・

屋久島の地杉は、わたしたちの暮らしに役立つ個性やはたらきをもっている。木材やエネルギー資源のみの活用ではなく、部位による抽出成分や、抽出の作業途中で分解され製作されるフローラルウォーターや煮汁、そして抽出を終えた残渣までもが、それぞれに人の暮らしに役立つ個性をもち、まさに無駄なく使うことができることを科学した結果を「植物のカスケード的利用法」という表現を用いて、お話をしてくださいました。

これまでにも、地球上に生殖する数多の植物が人の暮らしに役立つ働きがある、または働く成分をもつということを研究されている清水先生は、多様な植物が生息する屋久島は、まさに人体に作用する働きや、個性をもつ才能にあふれる宝の宝庫とおっしゃり、その個性を大切にして欲しいという思いより、現在、地杉をはじめ、島の植物の抽出オイルの香りのはたらきについて、研究をされています。

1本の木から採れる木材や皮、葉、樹脂そして火や水の力ではじめてつくられるもの全てが人の健康に作用することが分かっている今、それを活かさずにはいられませんね。

スギの葉茶


休憩の際に、参加者の皆さんに飲んで頂こうと準備した、スギの葉茶。やわら香さんのサロンでお客様へ背術後にお出しされているホットドリンクです。ほんのり香って薄茶色のハーブティ。出発する前に作り方をやわら香のスタッフさんに教わりました。反応が良く、喜ばれて良かった!もちろん、屋久島のミネラルウォーター、縄文水でおつくりしました~♪

パネルディスカション


2部は、屋久島の産業に関ってお仕事をされている方々をお迎えして、パネルディスカッションを行いました。

左より、自然素材にこだわり、自然体の美容やライフスタイルを提案する化粧品会社、あきゅらいず美養品の南沢典子さん。林業産業によるコンサルタントを行い、宮崎県諸塚村と大分県小国町の木材認証制度の仕組み作りに貢献された実績をもつ、松下生活研究所の松下修さん。基調講演講師を務めていただいた、九州大学大学院、清水邦義先生にも引き続きの参加をお願いし、当会事務局長の浦田がコーディネーターを務めました。

屋久島の環境産業に今後、大きくかかわることになるであろうみなさん。人が生きる、生活する上で、生きるため暮すための産業だけではなく、+αの可能性を信じてそれぞれが屋久島と向き合っていらっしゃる、という印象を受けました。

参加者の方のアンケートには、全てを網羅する産業は、太平洋に旗を立てるような苦労ではないでしょうか、というようなご意見もありましたが、かれこれ活動を始めて10年を迎える当会、これからが、本当に踏ん張りどきかもしれない予感に、身が引き締まる思いでいっぱいです。

ご参加を頂いた皆様をはじめ、基調講演講師を務めていただいた清水先生、パネリストに快く参加いただいた、南沢社長、松下代表、そして、サポートしていただいた皆様に感謝の気持ちを込めて、お礼を申し上げます。この度は、本当にありがとうございました。