・・・弁才天を探して その3
「弁才天」という尊称は仏教が始まりのようです
修験道も含めて仏教の立場から見て
顕われた「神」を「天」というそうです
「権現」というのは
本地垂迹の考え方で
仏や菩薩が姿を変えて「神」として顕われることをいいます
「明神」というのは
神仏習合の考え方で
仏教側からみた「神の尊称」のようです
何かややこしいですね (・_・;)
「弁才天」は
インドの川の神が仏教に取り込まれたもので
元は
ヒンズー教の河川の女神でサラスヴァティです
その漢訳が 「 辯才天 」
真言は おんそらそばていえいそわか
「そらそば」はサラスヴァティのことらしいです
大同元年(806年)10月 空海は唐から帰国しました
その時に
密教の守護神獣の清瀧権現を連れてきました
インド神話の龍神シャガーラの第三王女で
善女龍女と呼ばれていたそうです
青龍が海を渡ったので
空海が(サンズイ偏)を付けたといわれています
現在の本拠地は真言宗醍醐寺派の醍醐寺です
清瀧さんは女神さんだったんですね
ここだけの話ですが
空海が神泉苑で請雨法を修した時に感得した お姿は
「金色で八寸くらいの小さな蛇で 九尺ほどの蛇の頭に乗っていた」
と 記されています
ちょっと脱線してしまいました
空海はたくさんのものを持ち帰りましたが
その中に「両部大曼荼羅」があります
「金剛界曼荼羅」と「胎蔵界曼荼羅」です
これは日本に初めてもたらされた両部曼荼羅です
小さくてわかりにくいのですが
この「胎蔵界曼荼羅」の下のほうに
菩薩の形の弁才天が居ます
仏教では 仏や菩薩には性別は無いとされています
お釈迦さまの残した教えを
概念として形にしたものが仏像ですが
仏教の中でも「天」には性別があるそうです
仏教側からみて「弁才天」と呼称しますが
仏教側から見ても弁才天さんは女神さんです
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