NPO法人 大谷石研究会のブログ

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「大谷石建築の魅力を探る バスツアー vol.3」が、平成26年3月15日(土)に開催されました。
今回は、参加者の感想を中心にアップします。
ご一読いただき、今後の参考にしていただければ幸いです。
更田邦彦


NPO法人 大谷石研究会 主催
大谷石建築を探る バスツアー vol.3

開催日時:平成26年 3月15日 9:30-16:00
開催場所:見学場所/宇都宮市内の大谷石建築他 
     見学感想ヒアリング会場/小野口家住宅(栃木県宇都宮市大谷町)
報告者 :NPO法人大谷石研究会理事・専門部会委員 更田邦彦(ふけだ くにひこ)
報告日 :平成26年 3月17日

■見学場所とスケジュール
1) 旧篠原家住宅 9:30-10:00
2) カトリック松が峰教会 10:20-10:50
3) 若山農場竹林 11:10-11:40
4) 西根地区石蔵集落 11:50-12:20
5) 道の駅・ロマンチック村(昼食) 12:25-13:25
6) 渡辺家住宅(かやぶきの家) 13:40-14:00
7) 大谷資料館 14:10-14:50
8) 小野口家住宅 15:00-16:00
JR宇都宮駅にて解散 16:30

■案内役
1) 小野口順久(小野口家のみ):大谷石研究会理事長
2) 塩田潔:大谷石研究会副理事長
3) 和田昇三:大谷石研究会理事
4) 佐藤公紀:大谷石研究会理事

■参加者からの感想概要(撮影:更田邦彦)
上記見学場所を順次計画通り巡り、最後の見学場所である「小野口家住宅」の長屋門ギャラリースペースにて、参加者全員からツアーの感想やご意見・ご質問をお聞かせいただいた。

小野口邸見学の様子

■参加者からの感想・意見の概要

参加者1:大谷石研究会のHPを見て筑波市から参加した。私は以前、宇都宮大学農学部に在籍しており、当時から大谷石に関心があり研究をしていた。そんなことから今日参加して、大谷石が生活に密着したところで使われていることを知り、大変参考になった。

参加者2:私も同じく筑波市から参加した。今日は友人に誘われて参加したが、資料館など興味深く見学できた。また訪れたいと思っている。

参加者3:市内から参加した。質問ですが、大谷石を建物の内外装に使う場合、どのくらいの厚みのものが適当か? また外装材に使う場合、吹き付けなどをした方が良いか?
佐藤:内装の壁に使う場合は、20mmくらいの厚みの製品があり利用できる。外装の場合は、木造下地で30mm、RC下地だと50mmくらいの製品まで使える。大谷石の上から吹き付けするのは、大谷石独特の風合いをなくしてしまうので避けてほしい。表面硬化剤などのコーティング材を使うのが良いと思う。

参加者4: 市内から参加した。旧大谷公会堂はどこの所有となっているのか?

小野口:昭和初めの竣工当時は城山村の所有だったが、現在は宇都宮市の所有である。現在地元団体とともに、移転・活用していくための運動を行っている。

参加者5:市内から参加した。私は、この城山中学校に美術教師として勤務しており、今日、改めてこの城山地区が芸術的文化財であること、それを多くの人が支えていることを知ることができて本当に良かった。職員にも伝えていきたい。

塩田:是非生徒さんにも伝えてほしい。

参加者6:市内から参加した。私は父から「大谷石を運ぶ仕事をしていた」と聞かされていたが、これまで大谷を実際に見ることはあまりなかった。あらためて大谷のいろいろなところを見ることができて良かった。また機会があれば参加したい。

参加者7:私も市内から参加した。私は子供の頃、「岩原」という露天掘りの採石場が遊び場だった。そして、そこがロケ地となった高倉健主演の「唐獅子牡丹」という映画にもエキストラで出演したこともある。そんな思い出深い大谷だが、陥没事故以降の悪いイメージが浸透してしまったことが残念だ。「大谷資料館」にお客さんが戻りつつあることはうれしいし、大谷をますます再興していってもらえれば、私も多くの人を案内したい。

参加者8:私は(参加者7の)家内ということで参加した。私は子供の頃から宇都宮に住んでいるので大谷石を普通に目にして特別な愛着はなかったが、今日見学して、大谷石の良さを再認識することができた。「松が峰教会」も遠くからは見ていたが、近くから見たのは初めてで、再度見に行きたいと思った。

参加者9:市内から参加した。私は大谷石のことを何も知らずに参加したが、こんなにも大谷石がすばらしいものだと知ることができて良かった。

参加者10:今日は新聞を見て姉(参加者9)ともに参加した。今日巡ったところは、知ってはいたがなかなか中に入ることはできなかった。今日は篠原家住宅などいろいろ見学することができて良かった。

参加者11: 私は最近よく大谷に通っている。先日、大谷寺であった人と話してみると、大変大谷に関心があるようで心強く思ったりもしたが、陥没事故以来石屋さんの数がかなり減ってしまったことを聞いて、今後の大谷のことを心配に思っている。今後は観光の面で大谷をバックアップしていけば良いのではないかと思う。

参加者12:新聞を見て矢板市から参加した。前から「松が峰教会」を見たかったので、今日は参加できて良かったが、もう少しゆっくり見たかった。

参加者13:真岡市から参加した。震災前から「大谷資料館」を見たかったが、震災後閉鎖になってずっと見られないでいたが、今日参加して見ることができて良かった。このような素敵なツアーを続けていってほしい。

参加者14:私は屋根が落ちてしまった朽ちた石蔵を持っているのだが、今後、遊び心のある何かに再利用していきたいと考えている。今日は参考になった。

参加者15:市内から参加した。生まれは神奈川で、転勤族だったせいで転々としたが、20年前から宇都宮に住むことにした。私は大谷石(自体)のことしか知らなかったので、大谷のことを系統立てて知りたかった。今日は参加できて勉強になった。

参加者16:市内から参加したが、15年ほど前に塩谷から転居したために、知らない宇都宮を今日いろいろと見ることができて良かった。私はリタイヤしたが、矢板の密林化してしまったある竹林をどうしたら良いか、地元の人たちと話し合っているところで、今日思いがけず「若山農場の竹林」を見ることができて大変参考になった。今度また勉強にうかがいたい。

参加者17:鹿沼市から参加した。宇都宮周辺の石蔵は全て大谷石だと思っていたが、いろいろな石があることを知った。これまでも友人達とこの辺を訪れることはあったが、景観のすばらしさにみんな感心していた。今後の採石場も景観を壊さないやり方を考えていただきたい。それから、大谷をもっと宣伝してもらいたいと思う。

意見交換会の様子

参加者18:私は以前、古賀志の学校に勤務していたが、当時はすばらしい子供達とご父兄に恵まれて学校生活を送っていた。当時、通勤の車から小野口さんのお宅の看板だけは見ていたが、今日このすばらしいお宅を見ることができて本当に良かった。

参加者19:市内宝木町から参加した。生まれはこの城山で城山小学校・中学校を卒業し、59年間大谷石の職人として仕事に就いてきた。今日は大谷石に関わったものとして、その集大成のつもりで先人達が遺してくれた大谷石の建物を見ておきたいと思い参加した。多くを見学できて良かった。

参加者20:鹿沼市から参加した。前回のツアーに参加したかったができず、今回参加できて良かった。観光協会の事務局長をやっていることもあり、ますます大谷をアピールしていきたいと思っている。

参加者21:壬生町から参加した。これまで、大谷観音は見たことがあったが、「大谷資料館」は知らなかったので、展示を見て昔の人の苦労が分かった。若山農場の竹林も知らなかったし、この小野口邸も知らなかった。どこもすばらしく、今日は参加できて良かった。

参加者22:私も新聞を見て壬生町から参加した。いつも東武電車から「松が峰教会」を見ていたが、今日は見学できて良かった。今日は皆さんとも和気あいあいと巡ることができて良かったと思う。今後も参加したい。

参加者からの感想は以上。
最後に当会理事長から挨拶いただいた。

小野口:今日は一日お疲れさま。当大谷石研究会は、平成13年に立上げていろいろな活動を行ってきた。大谷石百選という本やポストカードを作ったり、年に2回会報も発行している。
また、今日見ていただいた「旧大谷公会堂」の移築保存を実現すべく頑張って活動しており、去年の11月には、「更田時蔵が遺したもの・・旧大谷公会堂を語る」というシンポジウムを大々的に行った。
皆さんの入会や参加を歓迎しますので、今後ともご支援のほど宜しくお願いしたい。

以上