数の数え方に、「ひい ふう みい よお いつ むう なな やあ この とお」、とか、「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ここのつ、とお」、という呼び方がある。
実は、この言葉は、まじないの一種で、この言葉を唱えると、怪我も早く治るし気絶したものもよみがえらせることができると、昔の人は信じていた。


いやしんぼという言葉は、食べ物に卑(いや)しいこども(坊)のことで、愛情を込めてそう呼んだ。食べ物が豊富になった今はあまり使われなくなってきたようだ。

もともと、怪我をすることは本人にとっては意外な出来事であって、自分ではわからない、あの世の何かの力がこちらに影響したものだと考えた。
気絶なども、魂が、別世界に飛んでいっている状態で、急いで呼び返さないと戻らない。
そこで、「ひい、ふう、みい、よお・・」、と数えて元に戻るのを待ったのである。

日本の古代には獣の肩甲骨を焼いて、そのひびを見る太占(ふとまに)という占いがあった。
生ある獣を食べたあと、あの世に去った獣の骨で未知の世界を覗(のぞ)こうとしたのだ。

人は人、自分は自分、という言い方があるが、人は、そのままでは孤立した存在である。
人同士が通じ合うために、言葉ができ、文字も発明され、映像までも自由にやり取りできる時代になった。

ただ、まだ、未来を読むことはできない(天気予報はずいぶんできるようになったけれど)。
自分が誰と結婚するか、どんな仕事につけば良いのか、なにか良いことはないか、など。
過去が現在をつくり、未来が現在の延長上にあるとして、過去に学び現在の努力が未来に通じると信じるしかない。
どうすればいちばんよいか、わからないとき、迷うときは、古代の人々が未来を知るために考え出した易占に頼(たよ)るのもよいと思う。
直感は主観がはいるので、はずれることも多いが、空間から取り出す易には驚かされることが多い。

<近日中の運勢>
直感通りにやってよい。最初に浮かんだ考えや答えが正しい。うそでもいいから明るくて楽しくやっていればその通りになる。向こうから良くないうわさのある人が来るときは会わないほうがいい。やはりめんどうなことを持ちこんでくる。

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