文字数:2288文字(原稿用紙約5枚強)

 

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吉越浩一郎さんの“必ず「頭角を現す社員」45のルール”の中から気になった箇所をとりあげていますが、今回はその15回目です。

 

 

P128.rule25 「練習しなければホームランは打てない」

 

・日々の仕事において顕在化できる能力は、その人がもつ能力の一部に過ぎない「形式知」と言われる部分で、それは氷山の一角に過ぎないが、海面に隠れた部分に相当する「暗黙知」の能力に相当する部分が大きければ大きいほど、顕在化する実力も大きくなる。

 

・「暗黙知」をたくさん身につけるには、1つの仕事に厳しい「デッドライン」を課して、その中でいかに質の高い物を仕上げられるかに挑戦する事だが、徹底的に仕事をやりきる事の基本ルールは単純で、仕事において「気がついた事」は、どんな小さな事でも全てに手を打っておくだけの事、

 

・仕事において「気がついた事」は、どんな小さな事でも全てに手を打っておく事は簡単ではなく軍隊の訓練にも通じる苛酷さがあり、基本的な事を飽きるほど何度も繰り返し、徹底的に叩き込んで体に染み付くまでやり、訓練によって基本を徹底的に習う事が、非常事態に直面した時に生き残る可能性を高めるための唯一の方法。

 

このルールの中で吉越さんが説いていらっしゃるのは、本書の中で何度も説き続けている、仕事に締め切りを設けて、徹底的にやりきる事の大切さではないかと思いますし、その事を「形式知」と「暗黙知」という視点から説いていらっしゃるのがこのルールだと思います。

 

仕事に締め切りを設けて、徹底的にやりきる事の大切さを改めて感じさせられたのはもちろんですが、このルールを読んで影響を受けたのは「形式知」と「暗黙知」の考え方についてでした。

 

「形式知」と「暗黙知」について吉越さんは氷山で見える部分と見えない部分になぞらえて書いていらっしゃいますが、私は物事や仕事に置き換えると「形式知」は基本的な事で誰もが分かるような事、「暗黙知」は経験を重ねた事で分かる事や、その経験を通して養われる勘のようなものだと思うようになりました。

 

例えばお店での接客で言えば、お客様がいらっしゃったら対応しなくてはいけない事は誰もが分かりますが、忙しくなった時にどう対応していったらいいかは経験を重ねる事で学んでいくしかなく、それこそが「暗黙知」だと思います。

 

私は前職ではタクシー会社でタクシーを配車する仕事をしていましたが、配車における基本的なルールに則って配車は行うものの、配車においてはそのルールを応用して状況を判断して最善の配車をする事が求められ、それは経験を重ねた事でわかるようになる「暗黙知」がなせる業だと思うようになりました。

 

このような経験をしていた頃に読んだ事もあって、「形式知」と「暗黙知」の違いや大切さに学ぶところがあったと思いますが、仕事に限らず世の中において問題を解決したり、何かをなそうとする時には、「暗黙知」による力が大きいという事は言えると思います。

 

その一方では、その基本となる「形式知」も重要であり、吉越さんは基本を徹底させる事の例として軍隊でのベッドメイキングを挙げています。

 

軍隊でのベッドメイキングの映像は、このルールを読むまでに見た事があったものの、何故ベッドメイキングを繰り返しやるのかその意味が分かりませんでしたが、このルールを読んでその意味や大切さが分かりました。

 

「暗黙知」として学んだ事を、いざという時にできるようになるには、基本である「形式知」として学んだ事ができなければなりませんが、私はいざという時の事を考えて前職でも忙しくない時も忙しい時と同様に気を引き締めて、当たり前の事を徹底するようになりました。

 

どんな仕事においても忙しくない時は気が緩みがちで、それ故にそんな時ほど基本的な事を蔑ろにしたり、ありえないような凡ミスをしてしまいがちだと思うのですが、そのような事を防ぐためにも、私は忙しくない時ほど基本的な事を徹底して行うようにしました。

 

それは吉越さんが例として挙げていらっしゃるベッドメイキングのようなもので、このルールのタイトルである、ホームランを打つための練習のようなものでもあると思うのですが、その基本を徹底する事が、暗黙知を養う事に繋がるような気がした事もあって確実に行うよう意識し続けたと思います。

 

仕事で忙しくなる時や、チャンスというのはいつ何時巡ってくるかわかりませんが、そういう時に力を発揮するためにも、忙しくない時やチャンスに恵まれない時は、いざという時に力を発揮する力を養うためにあるとも言えますし、その時に備えて基本的な事を徹底して行っておく必要があるのだと思います。

 

「形式知」と「暗黙知」の違いは、このルールを読んで理解できたのはもちろんですが、自分の仕事にはどのように置き換えられるかが仕事を通して分かった事もあって、自分の中で応用して活かせた事ではないかと思いますし、基本と物事を徹底する事の大切さも分かったと思います。

 

「形式知」と「暗黙知」を意識するようになってからは、物事においてもどれが「形式知」でどれが「暗黙知」か意識するようになったと思いますが、物事の本質を理解する上でも役に立った、今も自分の中で活きている考え方の1つという事は言えます。

 

 

 “必ず「頭角を現す社員」45のルール”で気になった他の箇所については、次回書きたいと思います。

 

つづく

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました。