ゼルバベルはアビウドを、アビウドはエリアキムを、エリアキムはアゾルを、(マタイによる福音書1章13節)
ゼルバベルは、新バビロニア王国を破った、ペルシャ王国キュロス王によって、バビロン捕囚から解かれ、自分達の町エルサレムに指導者として帰還した人物でした。
彼の活躍は主に旧約聖書のエズラ記、ネヘミア記に記されています。
エルサレム帰還は紀元前538年前後と思われます。
エルサレムに到着したゼルバベルは何よりも、主なる神に対して礼拝を執り行いました。
さらに、準備を整えながら、念願の神殿建築に取り掛かったのが、紀元前
520年~515年頃です。ソロモンの時代にあった神殿の復活です。
勿論、ソロモンの頃よりは随分と華やかさ等では劣っていたであろうと思われますが、しかし、その完成はどれほどの喜びであったことでしょう。
アビウドに関しては、聖書にはマタイによる福音書のみに記されているだけです。どのような人物であったのか、想像するだけですが、ゼルバベルの信仰を継いで、イスラエルの復興に尽力をしたのではないかと思われます。
エリアキムも同様で、マタイによる福音書のこの箇所と、ルカによる福音書3章30節にその名前が登場してくるだけで、どんな人物であったのかその詳細はわかりません。
アゾルもまた、同様です。名前だけが聖書の中に登場します。
聖書には、このような名前だけが登場し、消えていく人物が沢山おります。しかし、名前が残っているということは、その人にはその人の歴史が確かにあったということです。
そして、そのような人々によっても、主イエス・キリストの系図は受け継がれ、守られ、主イエス・キリストの系図はダビデ、そして信仰の父アブラハムへと遡っていくのでしょう。
※大学受験用 ペルシャ王国について※
一般的にアケメネス朝ペルシャと言われ、紀元前550年~紀元前330年まで続いた大国である。当時としてはエジプト以外の知られている土地のほぼ全てを掌握したと言っても良い。特に紀元前539年に新バビロニア帝国を破ったキュロス2世という王については、押さえておくことが大切。また、ペルシャ王国については、セレウコス朝シリア、ササーン朝ペルシャ等、世界史では少し苦労するところですが、試験では、一問は必ず出題される傾向がある。頑張ってネ!