吉田浩太監督×緒方貴臣監督×勝又悠監督トークショー後半! | 大塚薬局ができるまで

吉田浩太監督×緒方貴臣監督×勝又悠監督トークショー後半!

トークショー後半戦です☆

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大塚薬局ができるまで

吉田監督:勝又監督は、作品撮ってて恋はしないんですか?

勝又監督:相手には…そうですね、しないですね。

吉田監督:ああ、しないんですね。何か、観てる雰囲気だとけっこうしてそうな雰囲気が…。

勝又監督:女の子に対してですか?恋はしてないですね。正直AKBの小林さんをキャスティングしたときっていうのは、僕小林さん推しだったんですね。

吉田監督:あ、そうなんですか?

勝又監督:でも、撮影になると忘れてしまうというか。

吉田監督:まぁ、別になりますよね。

勝又監督:ファンであって、全然恋とかなかったんですけれど、クランクアップのときに、「僕ファンでした」って言いましたけど(笑)。

吉田監督:(笑)。

緒方監督:けど、何作か観せてもらったんですけど、主演女優さんとかは、共通してますよね、やっぱり。

勝又監督:本当ですか?どういう?

緒方監督:共通点あります。何かって言われるとわからないです。説明できないです。

勝又監督:色白で、ちょっとプックリしてるっていうのは、僕好きなタイプなんですけど。多分そのタイプが出ちゃってるのかもしれないですね(笑)。

吉田監督:町田のタイプとかが(笑)。

緒方監督:「キミ/ハミング/コーヒー」は、撮影は勝又さんじゃないですか?浜辺のシーンとかは、けっこう服を脱ぐとか靴下を脱ぐとかありますよね。あそこはけっこうじっくり撮ってますよね?あそこはこだわりありますか?

勝又監督:あそこは僕一番好きで、こだわったシーンなんですよ。

吉田監督:僕もすごいよかったです、あそこ。

勝又監督:本当ですか?でもあそこは観る人によっては「あそこが一番いらない」って言われます。

吉田監督:本当ですか(笑)?

緒方監督:言われるかもしれないですね。

勝又監督:けどあそこがあるからあの後が生きるというか。女子高生が、好きな人と対峙した状態で、ハイソックスを脱ぐっていう行為は、すごく恥ずかしい行為だと僕は思うんですね。その恥ずかしさの向こう側にあるものっていうのはもう哲学でしかないと。愛を表現するうえでの必要な哲学でしかないと、僕は。

吉田監督:哲学という名のエロですか?

勝又監督:エロは正直全然感じてなかったですね、あのときは。でも女子高生が靴下を脱いだ瞬間に自分の中にアドレナリンがぶわーっと出たっていうのは確かなんですね。そういう意味ですごく好きなシーンではあるんですけど。

吉田監督:なんかあの、本当にただ靴下脱いでるだけの映画みたいのはすごく観てみたいですね、勝又監督の。

勝又監督:実はあの、そういうの撮ったんですよ(笑)。

吉田監督:そうなんだ。最近?

勝又監督:最近ですね、去年の秋に。女子高生のハイソックスの映画を。

緒方監督:(笑)。

吉田監督:いいですね~。いいじゃないですか。

勝又監督:「ハイソックスの映画」って言うとちょっと語弊があるんですが。「制服を着た女子しか愛せない」っていう男の映画を。

吉田監督:いいですね。

勝又監督:その愛の様がもう、ハイソックスにすごい詰まってるんです、はい。

吉田監督:どういう筋書きなんですか?

勝又監督:女子高生を男がある日拉致してしまうんですね。で、彼が求めていたものは、その女の子ではなく制服だったというか。制服を着た女の子が好きだったというか。そうですね、フェチズムですね。

吉田監督:なるほど。制服に対してのフェチズムというのは、どうしてそんなにあるんですか?執着みたいなものは。

勝又監督:(笑)。まぁ原体験でもあります。

吉田監督:いじめられたとか。

勝又監督:全くそういうのはないんですけれど、記憶のどこかで、高校の長い廊下を僕は歩いてるんですけど、向こう側から多分同級生の女子が歩いてくるんですね。で、そのときに夕日が斜めに差していて顔が見えなかったんですね、で、靴下だけ見えたんですよ。そこですれ違ったっていうのがすごいきれいなショットだったっていうのが自分の中にありまして。でも今思うと、そんなことはなかったっていう気もするんですね。でもあの時の一枚の画が鮮明に残ってて。そのときに感じた、何ていうんですかね、時代に対する焦燥感というか、「このままでいいのかな、俺」みたいな。すごい、感じまして。彼女は制服を着てちゃんと社会と向き合っているにも関わらず、僕は制服を身につけているけど何もしてないじゃないか、みたいのがあって。一種の憧れみたいのがあるんですね。

吉田監督:なるほどね。結構神聖なものなんですね、そうなると。

勝又監督:はは(笑)。そうですね…はい。

吉田監督:その新作是非観てみたいですね。

勝又監督:本当ですか?まだ編集の最中なんですけれど。

吉田監督:あ、編集中なんですね、完成が楽しみですそれは。

緒方監督:いつ頃完成なんですか?

勝又監督:一応もうそろそろあげないとまずいんですけど。あの、結構色んな所からプレッシャーをかけられてて。今それを忘れてこっちに専念しているので(笑)。

吉田監督:あの、ちょっと話変わるんですけど。大塚薬局もキミハミングもさっき観ていて、土手の使い方みたいなものがすごく面白いなって思ったんですね。決定的な場面が、土手であるっていうのが共通していて。すいません、僕他の作品をまだ観れていないっていうのがあるんですれど。他の作品もそうなんですか?土手っていったら、やっぱり、例えば青春の象徴的みたいなものっていうのはあると思うんですけれど。テーマとしての、親友から恋だったりとか、関係性の崩壊だったりっていうのが土手なんですよね?あれって何か意識的なんですか?

勝又監督:そうですね。僕の田舎がすごい田舎なんですけども。その近くにああいう土手がありまして。そこで幼少時代によく遊んだこととかもありまして、土手っていうのは記憶のスタンダードに必ずあるものなんですね。そのスタンダードをどこに持って来るかっていうのを考えたときに、自分の山場というか、感情が高鳴るところにそれを持っていきたいなっていうのはあります。そうですね、まぁ故郷への恩返しじゃないですけど。

吉田監督:なるほどね。大塚薬局の土手のシーンとか、たまらないですよね。すごくよかったです。

緒方監督:大塚薬局の「大塚」って、大塚愛さんからとったんですよね?

勝又監督:そうです。(急に大真面目)

緒方監督:それもけっこうこだわりですよね?

勝又監督:なんていうんですか、自分のもう、モチベーションなんですよね。モチベーションをどこまで保てるかってなったときに、自分の好きな名前ですとかがあるとやっぱりモチベーションをずっと保てるというか。

緒方監督:葛上さんは「クズ」になってましたね?

勝又監督:「キミ/ハミング/コーヒー」で?あれはちょっと名前を考えるのが面倒くさくなっちゃって。

緒方監督:(笑)。

勝又監督:その反面「大塚」という言葉にはすごいこだわります、やっぱり、はい!(やっぱり大真面目)

緒方監督:いつか大塚愛さんで撮りたいなと思ってるんですか?

勝又監督:撮りたいです。撮りたいですけど、撮るとなったら制服を着させるわけにはいかないので、そこは本当に難しいというか。

緒方監督:(笑)。いいんじゃないですか?

勝又監督:個人的には見たいですけれど。死にたくなるくらいかわいいと思いますし。

緒方監督:事務所的に?

勝又監督:事務所的に、きっと、はい。彼女は28歳ですし、もう人妻で、この前お子さんも生まれて。

吉田監督:そうなんですか?

勝又監督:はい。

緒方監督:この映画を観てもらいたいですね。

勝又監督:観てもらいたいです。大塚さんへの愛情だけで撮ったような映画なので。

吉田監督:そうなんですか?

勝又監督:もちろんそれだけではないんですけど(笑)。本当にまさかこのタイトルで撮れるなんて思ってもなかったので。これ企画コンペなんですよ。僕企画コンペでいつも落ちてるので。「どうせ今回も落ちるだろ」とか思って、悔いのないようにやりたい事全部詰め込んだら通ってしまったというか。そういう感じでした。

-最後に告知などお願いします。

緒方監督:僕の初めて作った作品の『終わらない青』が6月4日から渋谷のアップリンクで3週間レイトショーする予定です。もし良ければ観てください。

吉田監督:「青春エッジ」というレーベルがありまして、そこで1本撮ることになっていてその公開が8月くらいの予定です。よろしくお願いします。

勝又監督:大塚薬局の公開も明日を入れてあと2日となりました。1回と言わずまた足を運んでいただけると幸いです。


こんな感じで、トークショーは終了しました☆
3人の監督の「女性演出論」いかがだったでしょうか??
この日はこの後、打ち上げでさらにフェチズムの話は濃密になっていきました!

大塚薬局ができるまで

吉田浩太監督、緒方貴臣監督、ありがとうございました!!!
そして、ご来場くださったみなさま、ありがとうございました!



<「はい!もしもし、大塚薬局ですが」劇場公開日程>
2011年4月9日(土)~4月22日(金) 毎日17:00より上映
新宿K's cinemaにて
住所:東京都新宿区新宿3-35-13 3F
電話:03-3352-2471

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映画「はい!もしもし、大塚薬局ですが」公式HP
http://stroborush.com/otsuka/

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