四月十三日土曜日、晴、風やや強い
今日も元気に市場へ行く、
昔は大勢人がいて、セリにも活気があった、
仲卸(なかおろし)、買参人(仲買人)、中でも一番かっこいいのは鈎取(かぎとり)。
鈎取とはセリ人のことだ、
いい品物にはみんなが殺到し値が上がっていく、
それを競り落とした時の気持ち良さは忘れない、
鈎取と、仲買人のやり取り、駆け引き、むかしは楽しかった。
流通の変化、仲買人の高齢化、後継者不足、
今は魚屋さんも減ってしまった、寂しい限りだ、
以前は行商人はたくさんいた、スーパーがないときは
町の助っ人だった、
今は小店もなくなり、行商人も姿を消しつつある、
わが町も私を含め魚の行商人は二名になった。
それでも頑張ります、
なぜかって? それは楽しいから!
生まれた時から家が魚屋で、爺さんからはじまり、おやじはセリ人、おふくろは
根っからの行商人、リヤカーに乗せられ大きくなった、
一時期、ほかの仕事をしたが、やっぱり戻ってきた
町中に魚売り歩いて、もう五十年近くになる、
お客さんは家族と一緒、最初の頃のお客さんはほとんど亡くなり、
子供、孫がお客になりつつあります
お得意さんがなくなればつらい、逆にいいことがあれば
自分のことのようにうれしい、
大きくなって、よそに就職した子がたまに帰ってきて
おんちゃん、元気しとうねと声をけてくれたときは最高にうれしい、
今日も、馬鹿話をしながら仕事をしていたら
花持って行かんね、いちごば食べんね、
半分遊びみたいな仕事です
背振に桜見に行った帰りに珍しかもんば買ってきたから
一つどうぞとかりんとまんというお菓子をいただいた。
これがまたうまいこと、さっそくお礼の電話をした
市場がなくなるか、私がなくなるか、二つに一つ
それまでは頑張ります
みなさんご迷惑でしょうけれども!
かりんとまん、 5個入りです、1個たべました、
コマーシャルではありません うまかった

