Q. 配偶者からマイホームの持分の贈与を受けた場合の税金について


A.  
1. 贈与税の配偶者控除のしくみ
(1) 暦年課税の贈与税とは
 暦年課税の贈与税は、その年1月1日から12月31日の1年間に個人が受けた贈与について課税されます。
 暦年課税の贈与税は、「(1年間に贈与により取得した財産の合計金額-110万円)×税率-控除額」で計算します。

(2)贈与税の配偶者控除
 暦年課税の贈与税の計算上、婚姻期間が20年以上の夫婦の間でマイホーム又はマイホームを取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに2,000万円までの控除が認められます。これを配偶者控除といいます。

(3)特例を受けるための適用要件
 贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、次の要件を満たすことが必要です。

 1夫婦の婚姻期間が20年経過後に贈与が行われたこと
   この場合の婚姻期間は「婚姻の届出のあった日から贈与までの期間」により判定します。

 2配偶者から贈与された財産が、自分が住むための居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること。

 3贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、贈与により取得した国内の居住用不動産又は贈与を受けたものが現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。



2. 適用を受ける為の手続き
  この特例の適用を受けるためには、贈与税の申告期限(贈与年の翌年3月15日)までに贈与税の期限内申告書に必要書類を添付して提出することが必要です。


3. 適用対象となるマイホーム
(1)適用条件
贈与税の配偶者控除の特例の対象となるマイホームとは、贈与を受けた配偶者が居住用とする国内の家屋又はその家屋の敷地であることが必要です。なお、居住用家屋の敷地には借地権も含まれます。

(2)店舗併用住宅の取扱い
店舗兼住宅の持分の贈与を受けた場合は、居住用部分から優先的に贈与を受けたものとして申告することができます。居住用部分が概ね90%以上の場合は、全て居住用不動産として、この特例の適用を受けることができます。

(3)マイホームの敷地のみの贈与
 1 適用のあらまし 
  贈与税の配偶者控除の適応を受ける際には、居宅とその敷地を一緒に贈与を受ける必要がありません。居住用家屋だけ、居住用家屋の敷地だけの贈与を受けて、贈与税の配偶者控除の適用を受けることもできます。
  居住家屋の敷地だけの贈与を受ける場合には、夫又は妻が居住用家屋を所有しているか、夫又は妻と同居する親族が居住用家屋を所有していることが必要です。
  具体的には、居住用家屋を所有している妻が夫からその敷地の贈与を受ける場合や、夫婦と子が同居し、居住用家屋の所有者が子で敷地の所有者が夫であるときに、妻が夫からその敷地の贈与を受ける場合が該当します。

 2 将来的にマイホームの売却を予定している場合
  個人がマイホームを売却する場合、所得税の譲渡所得の計算上、300万円特別控除や軽減税率等の特例の適用があります。これら譲渡所得の特例は居宅の所有者ごとに特例がありますので、売却前に夫婦で居宅を共有にしておいたほうが有利になります。
  将来的にマイホームの売却を予定している場合には、居宅と敷地をセットで配偶者に贈与したほうが良いでしょう。
   
 

月間不動産4月号より引用