今回どうしても見たかったスミレは、シコクスミレとジャクチスミレでした。

シコクスミレはたくさん咲いていたのですが時期がやや遅かったのか、美しい花は少なかったようです。

 

 

 

7合目付近から山頂まで、登山道の両横には白色の小さなシコクスミレが点々と咲いていました。

 

 

 

山頂近くでやっと見つけたジャクチスミレです。

ジャクチスミレはスミレサイシンとシコクスミレの交雑スミレです。

西隣にある山口県の寂地山で初めて見つかったので、ジャクチスミレと名付けられたそうです。

 

スミレサイシンは登山口付近から中腹付近まで、そしてシコクスミレは7合目付近から山頂までと自生地が異なります。

今年のスミレサイシンは終了したようで、花は無く大きな葉ばかりが目立ちました。

 

 

 

シコクスミレは正面から見るとスクエアーな印象の花で、同じ白色のニョイスミレに似ています。

 

 

 

ジャクチスミレは、花の色や形はスミレサイシンに似ています。

今回はジャクチスミレもやや遅かったようで、草臥れた花ばかりでした。

 

 

 

シコクスミレは側弁にヒゲが密生しています。

 

 

 

スミレサイシンの側弁にはヒゲがありません。

この写真は以前この山で写したものですが、何処の山でも側弁に毛のあるスミレサイシンは見たことがありません。

 

 

 

このスミレは紫色ですが、側弁にはヒゲが密生しています。

スミレサイシンに似ていますが、シコクスミレの特徴も持っているので、ジャクチスミレだと思います。

 

 

 

シコクスミレもスミレサイシン類であり、距は短く丸っこい形です。

 

 

 

スミレサイシンの距も短く丸っこい形ですが、全体に紫色を帯びています。

 

 

 

ジャクチスミレの距はスミレサイシンそっくりで、見分けがつきません。

 

 

 

シコクスミレの葉は、花の左下のような形の葉が平均的です。

いわゆる少し長めのハート型です。

 

 

 

ジャクチスミレの葉は、スミレサイシンとシコクスミレの中間的な形で、シコクスミレより細長くスミレサイシンより短めといったところでしょうか。

しかし距や葉は色々あるので、スミレサイシンとの比較は側弁のヒゲ頼みです。

 

吉和冠山での花探しは、体力的にも今回で終わりと決めていただけに、花は少なくても満足の山歩きになりました。