ダイセンキスミレは、広島県では唯一の黄色いスミレです。

名前の通り鳥取県の大山に咲くスミレですが、県北の道後山や吾妻山では楽にたくさんの花を楽しめます。

 

吾妻山では5月の連休頃になると、鮮やかなイエローが登山道に輝いています。

標高1000m付近から山頂まで途切れることなく咲いているので、山頂に着く頃には嬉しさも薄れてしまいます。

 

登山道脇から岩の隙間、木道のくぼみなど、日当たりのよい場所なら色々なところに咲いています。

森の入り口近くでは見たことがありますが、薄暗い森の中では見たことはありません。

 

山頂から南に下る尾根には、大きな株があちらこちらにありました。

ダイセンではこのような塊は見ることがなかっただけに、一寸びっくりです。

 

登山道の下のほうでは、オオタチツボスミレやニオイタチツボスミレなどと一緒に咲いていました。

 

ダイセンキスミレにはスミレの特徴である距がありません。

蜜を奥深く貯めると花粉を媒介してもらえないのか、閉鎖花で繁殖するので媒介は不要なのか、私には謎のままです。

そう言えばダイセンキスミレに虫が集っているのを、まだ見たことがありません。