牧場見学は指定された見学時間というものがあり、コロナ禍の状況下により見学不可の牧場もあり、お目当ての馬を立て続けに見学するのが難しくなっている。

牧場巡りの合間にオグリキャップの記念碑で有名な優駿メモリアルパークに行ってきた。


ダンシングキャップだもんなぁ。

よくこんな馬が出たよなぁ、とか思いながら、輝かしい競走成績を眺めていた。

※ダンシングキャップとは
アメリカでそこそこの競走成績を残して引退し、種牡馬になり、日本に輸入された。
オグリキャップ以外の産駒に活躍馬はいない。


他にも数多くの馬の記念碑があった。


エアグルーヴのライバルであるビワハイジの子。

名牝ブエナビスタの半兄。

※ブエナは父スペシャルウィーク



砂のディープことカネヒキリ。

馬主がディープインパクトと同じ金子さんだからそう呼ばれていたけど、ディープほど順風満帆ではなかった。

競走馬にとって不治の病と言われる屈腱炎を2度も発症しながら不屈の闘志でこれを克服して復活している。

一般的には怪我をする前に3頭の叩き合いを制した府中のジャパンカップダート2100mが印象的だけど、個人的には屈腱炎から復帰した阪神のジャパンカップダート1800mの方がよっぽど感動した。


この馬はやっぱりサクラローレルとマーベラスサンデーの三強対決を制した天皇賞・春。

ローレルが最後の直線でマーベラスをようやく捩じ伏せてゴールか、、というところに杉本清さんの実況「大外からなにか一頭突っ込んでくる!トップガン来た、トップガン来た、トップガン来た!」

この「何か一頭」というワードもマヤノトップガンとわかった上で、でもそれを普通にトップガンと実況してしまうのは味気ない、と思って、なにか一頭と表現した、と後にご本人は語るがその感じもたまらん

ベストレースは間違いなく天皇賞・春!

とはいえ、ナリタブライアンとの阪神大賞典も当然忘れてはならない。

ただ、ナリタブライアンの全盛期を知るファンから言わせればブライアンが屈腱炎になっていなければ、あんな接戦にはなってない、ということ。
※ブライアンは屈腱炎発症によりパフォーマンスを大幅に落とした。

それはわかる。

わかるんだけど、ともかくナリタブライアンとマヤノトップガンがデッドヒートを繰り広げた阪神大賞典は20世紀の数ある名勝負の中で1位に選ばれるようなレース。

その名勝負を演出したもう1頭の主役、マヤノトップガン。

この頃の競馬が一番面白かった。


今年無敗の三冠ジョッキーになった福永祐一が日本ダービーで初騎乗した時の馬がこのキングヘイロー。

歴代最強の凱旋門賞馬と言われたダンシングブレーヴとアメリカのGⅠを7つ勝ったグッバイヘイローの子、ということでデビュー前から相当評判だった。

個人的には最初に競馬場で観戦したのが、エアグルーヴが勝った1996年オークス、2回目がスペシャルウィークが勝った1998年日本ダービー。

親父が小学生の息子に予想を聞いて馬券を買う家庭があったわけだが、スペシャルウィークの相手1番手はこのキングヘイローだった。

結果はまさかの逃げに出て大惨敗。

めちゃくちゃ叩かれた福永祐一。

あのときの経験をよくメディアで話したりするけど、俺は今でも全然晴れてない。

もう少し後ろからレースをして欲しかった(>_<)

唯一のGⅠ勝利が1200mの高松宮記念。

よくわからない馬だった。

種馬としてはカワカミプリンセスやローレルゲレイロを出してくれた。

自分が競馬を見始めた頃に活躍していたキングヘイロー。

どうか安らかに。


アロマカフェ。

とにかくたくさんレースに出てた。

あまり活躍できなかったけど。

下級条件のレースでさえ歯痒いレースが多かった。


四白流星で綺麗な馬だった。

産駒はあまり活躍していないかな。

父ヤマニンスキーか。

渋い。


馬券を買ってはいけない年齢の時に中京競馬場に出入りしていたわけだが、2001年の中京記念の時のパドックがとにかく印象的。

体を大きく見せて、首を上手く使って、気合い乗りもよく、ゆったりと歩いていた。

出入りしていただけでその時に馬券は買っていたかどうかはさておき、全くの人気薄だった本馬に本命を打って2着に入った。

スエヒロコマンダー、素敵な思い出をありがとう!


能力が高かったために芝でもそこそこ走ってしまったが、やはりそこはアフリート産駒。

良積はダートに集中した。

北橋厩舎、鞍上福永、この師弟コンビの馬は応援しやすかった。


我が国が産んだ最強馬の一頭に数えられ、20世紀の名馬100の第1位に選ばれた、シャドーロールの怪物ナリタブライアンともなると表記は英語になる。

まぁとにかく屈腱炎以前と以降で全くの別馬になってしまった。

あんなにダイナミックなフォームで走る馬はなかなかいない。

直線が長くて広いコースとなると、ストライドが大きくなり、全身のバネが他馬とはまるで違う。

同じ生き物とは思えなかった。

杉本清さんの菊花賞の実況、みんな聞いてほしいなぁ。

「弟は大丈夫だ。弟は大丈夫だ。弟は大丈夫だ。」

1週前に兄のビワハヤヒデがレース中に骨折してしまい、最強の兄弟対決は実現しなかったわけだが、あの実況が聞けて良かった!

やはり競馬実況は杉本さん!

圧倒的過ぎる。


おぉ。

まさかのパシフィカス!

ここに眠ってるのか。

前述のナリタブライアン、ビワハヤヒデの母。

偉大過ぎる!

ダービースタリオンではこの馬をモデルとしたプチカプリースという馬がいて、プチカプリースにブライアンズタイムを交配させて、自分だけのナリタブライアンを作ってたなぁ。



アラホウトク、、、

名前はもちろん知ってるけど現役時代を全く知らない。

故に思い入れも、、、

トウショウボーイの子供か。

テンポイントファンとしてはトウショウボーイはテンポイントの天敵として立ちはだかってくれたから憎い存在でもあるけど、ライバルが強くないと競馬が盛り上がらないからトウショウボーイありがとうって感じだけど、アラホウトクの思い出は皆無、、、(>_<)



ユキノビジンはベガの好敵手というイメージ。

武豊ファンからするとベガに勝ってもらいたいわけで、豊騎乗のベガが抜け出しを図る桜花賞では直線半ばの馬場鉄志さんの実況

「外からユキノビジン、外からユキノビジン」

が怖すぎた。

「ベガ先頭、ベガ先頭、外からユキノビジン、外からユキノビジン、ベガかユキノビジンか、ベガか~」

そのあとの

「花曇りの空に一等星輝きました」

の耳障りが良すぎる!

これぞ名実況!

関西テレビのアナウンサーは杉本清さんからの系譜で素晴らしい方が多い!

名実況に彩られ、蘇ってくるなぁ、感動の名勝負の数々。


ロジータ、という馬名を呼ぶ際には名前の前に必ず「名牝」という言葉をつけなければいけないと思わせる数少ない名馬中の名馬。

地方競馬ではあるが、牝馬でありながら牡馬の三冠レースを全て制覇した。

デアリングタクトのような牝馬が地方競馬の皐月賞、日本ダービー、菊花賞を制したイメージ。

名牝と呼ぶにふさわしい馬は歴代10頭もいないと思うがロジータは間違いなくその10頭の中に入ってくる。

ありがとう、ロジータ。



ということで牧場巡りの合間に行っただけの優駿メモリアルパークの話だったが、それぞれの馬に対しての気持ちが溢れ返ってしまい、思いの外に長文となってしまった。笑

次はアロースタッドでの話をしよう。

もちろん、短くコンパクトにまとめよう、なんて気持ちは一切ない笑