このエッセイを読む前に、みなさん、以下の質問を考えてください。
「あなたが、男性に求める条件って何ですか?3つ言って下さい。」
(三つ言いましょう)
「はい、有難うございます。素敵な条件ですねー」
(にっこりしましょう)
「では、ではですよ、その条件がまるっきり同じ分量だけ、しかもあなたが欲しい分量だけ兼ね備えた男性が3人も現れました。」
(興味津々)
「たとえば、ですよ。優しい人っていうなら、その優しさを本当にあなたが欲しいだけの優しさを同じ分量持っている人たち3人。」
(幸せです)
「その中から一人を選ぶとしたら、あなたは何を基準に選びますか?いえいえ、ちゃんと絶対一人選ばなくてはなりません。しかも彼らは全員同じだけあなたを愛しています」
(選ぶ基準を考えましょう)
☆☆☆☆☆☆☆
「うつつさんはさ、男性に求める条件って何ですか?」
と、先日若手のヒメギミに聞かれた。
三つあげなさい、と言うわけである。
私ですか?
ええっと、ええっと・・・と考えながら、
1. 価値観が似ている人
2. 信頼し合える人
3. 私の家族も愛してくれる人
などなど、それはもうたくさんの条件が頭を巡りに巡るなか、やっと答えた。
ふぅ~。
これだけでも年末の大掃除なみだ。
そんな私の横で、またもう一人のヒメギミが、
ゴミの分別並みに、せっせせっせと、必死こいて条件を選り分けている。
ちょっと汗でおでこを光らせながら、お互い出し合った。
心なしか、二人とも頬が紅潮して、目がうるんでいる。
まるで、数学の試験の後の学生のようだ。
余談であるが、数学の試験の後って、なぜかみんなほっぺが真っ赤になっていた。
それで、一様に目がうるうるしてた。
集中力をつかうとそうなるらしい。
隣のヒメギミは、ため息とともに、以下の3つを申し出た。
1. 経済力
2. 健康であること。
3. 家族思いであること
お~!と声を上げながら、お互いの健闘を称えあう。
よく頑張ったよ。よくここまで、痩身した。エステ後のすっきり感さえある。
余談であるが、上記の女子は「健康で定職がある人」と最初こっそり書いたが、
二つ条件がダブっているとの的確な指摘を受け、
泣く泣く、一つを削っていた。
んで、次の質問をされた。
「では、ではですよ、その条件がまるっきり同じ分量だけ、しかもあなたが欲しい分量だけ兼ね備えた男性が3人も現れました。」
「その中から一人を選ぶとしたら、あなたは何を基準に選びますか?いえいえ、ちゃんと絶対一人選ばなくてはなりません。しかも彼らは全員同じだけあなたを愛しています」
もぉね、「え~!選べな~い!」とか、「いや~ん!」とか、
もうあたりは、妄想の一色よ。
もう条件をチューブから練りだしてる段階で、すでに、自分のなかで、
いろんな人に、泣く泣く決別しているんだから・・・。
んで、かくして、ますますほっぺはピンク色に染まる。
んが、一生懸命考えた。
同じだけの条件を兼ね備えている。私を同じだけ愛してくれる人たち・・・・
なんて幸せなのだろうか・・・・・
でも何が決め手かと言うと、
そりゃぁ、当たり前である。あったりまえ。
「顔でしょ、顔!!!」
と、私は大声で怒鳴った。
やっぱり、顔が好みじゃなきゃあ、っと。
よく美人は3日で飽きるというが、
3日もいい思いをさせてもらえば、もうけもん!と言う感じである。
しかしである!
ほぼ同時に隣の女子が、ポツンっと言った。
「やっぱりあとは資産かな?」
お互い、え?と顔を見合わせる。お互いがお互いの解答を当たり前だと思ってたのだ。
か・お?
し・さ・ん???
そうしたら、出題者から言われました。
「最後に言った基準。それが、あなたたちの絶対はずせない条件です!」って。
がぁ~ん!である。
私は顔が良ければよかったのかっ!
隣の女子は、なんだか嬉しそうである。
「私って堅実」って顔してる。
たしかに資産があれば、生活には困らない。
顔だけでは即、生活は困難となろう。
ちなみに出題者のヒメギミは、「身体」と言ったらしい・・・・(一同赤面)。
身体で、生活は潤わない・・・・。(ある意味、潤うかもしれない・汗)
ま、なるほどな~。
なーんだ。私の最終基準は顔だった。
なんのこたぁない。顔だったのだ。
あ、な~んだ、である。な~んだ。な~んだ。
友よ、偉そうなことを今まで言って本当にすまなかった。
愛は信頼よ。
とか、
無償の愛が大切だわ
とか、
相手の身になっていつも考えてあげられないとうまく行かないわ
とか。
な~んてきれいごとな私の恋愛論。
それらをすべて卓越して、てっぺんに花開いた「顔」と言う条件・・・・。
なんて、単純・・・・。
はいっ!結局「顔」でした!(笑)
桜