恋の終わり際は辛い

楽しかった時間が多ければ多いほど
頑張った時間が多ければ多いほど
自分への嫌悪と
それから、やっぱり一番は悲しさで
胸がいっぱいになる

愛おしさがまだまだ残っているのに
それと同じぐらいの諦めを受け止めなくてはならないから
それから、憎しみとも戦わなくちゃいけないから

現実をみるしかないのはわかっていても
自分なりに綺麗に終わらせようとして
もしくは、もうない可能性を探して
その作業にこそ、今度は消耗してしまう

人を好きになると言うことは
相手の気持ちに同化してしまう、と言うことだ
だから、気持ちが離れてしまうときほど
辛いときはないよね
自然と離れていくならまだしも
片一方を無理やり引き離すときは
すごく痛い
剥がされるほうも
それからたぶん剥がすほうも

だから泣いてもいいし、憎んでもいい
我慢しなくていい
それは至極自然なことなのだ

これが終わりであることは
本当は頭でじゅうぶんにわかってる

本当の本当は
人それぞれが人生を持ってるかぎり
誰が悪いわけでもない
これは起こしたことではなく
起こってしまったことだから
それもわかってる

だからあとは自分の心と身体に言ってきかせて
よくよく最後まで言い分を聞いてあげて
一緒に痛みを感じてあげて
じゅうぶんに悲しむだけ悲しんだら

さあ、行こうか、と
自分に声をかけるしかない

そうやって
すっくと立ち上がる勇気をもって
たらたらの未練をすべて置いて行こう
その痛みに耐えられた人だけが
次の新しいぴかぴかの恋に
向かって行けるのだと思う

女だもの
男よりはしたたかに
心も身体も
きっと次へふわりと着地できるはず

だから今は
立ち上がれるその時のために
悲しめるだけ悲しんでおくように
さあ、行こうかと
自分に声をかけてもらえるように