事実を示すのにあまり詳しく書かなくても、その全貌がわかるものがある。その一つに「原発事故直後の福島の医師の行動」があり、あまりにはっきりしているので「あきれた」と言うことができるだろう。
原発が爆発して放射性物質が大量に福島に流れた時、政府、福島県、福島医大はそろって「大したことはない。子供が病気になることはない」と言い、文科省は被曝限度が1年1ミリであることを知っていながら「1年20ミリ」と言い、さらにNHKは事故直後には「被曝限度は1年1ミリ」と言いながら、少し後にはまったく言わなくなった。
そんな中、福島の医師団は調査や治療を開始するにあたって、「被曝が危険だから」ということで4000錠とされる「ヨウ素剤」を配布し、医師およびその家族が服用した。しかし、住民には「安全だからヨウ素剤を飲む必要はない」と自治体と口裏を併せて、投与しなかった。
(平成26年6月27日)
引用はご自由にどうど武田邦彦さんの記事より