とんでもないバカ映画だった! 面白い。結構怖いサメ映画だよ。

 

面白いところは、パリオリンピックのトライアスロンにぶつけてきたこと。

ご存じのように、オリンピックのトライアスロンはセーヌ川を泳ぐことになっている。だがあんなに汚いセーヌ川で本当に泳げるのか?当日を迎えるまで誰にも分からない。

 

そんなパリ市民の不安(というか野次馬根性)に乗っかって、パリにサメを登場させる。いや海じゃないじゃん。何だけどなぜかこのサメ、淡水に順応してしまったようだ。普通に生きている。

この映画の面白い点二つ目は、エコな少女たち。普通のサメ映画ってサメだ怖い逃げよう。何だけど、ここでは「プラスティックの海で苦しみ、人間たちにジェノサイドされているサメたちを救おう!」っていう使命感に溢れた少女たちが「大活躍」する。snsで仲間を集めて、水上警備隊に殺されそうになるサメを海まで導こうとする。ああ、なるほど最近のサメ映画はこういうことにも気を使うんだね、と思わせてからの・・・ひでえ。

 

セーヌ川ってパリジャンの空想を駆り立てるんだろね。透明度0で何が隠れているのやら。そして地下の下水道にもつながっている。ジャン・ヴァルジャンがジャベール警部と追いかけっこをしたあの地下下水道だ。そしてカタコンブにも? 死の上に築かれた都市。

 この映画が一番喧嘩を売っているのはパリ市長。どう見てもイダルゴなパリ市長が終始見栄っ張りなだけの女性で、サメの脅威よりもこれまで準備してきたオリンピック(投資額)を優先して被害を拡大していく。

 というわけで全方面に喧嘩を売り込むスタイルの、オリンピック便乗サメ映画。トライアスロン選手でこれ見ちゃった人、泳ぎたくなくなるやろなあ。