再読、一回目の感想も落ちてた。怖いから、今は読まない。どうせしょうもないこと書いてるだろうな。
『学問芸術論』ルソー
学問芸術論 (岩波文庫 青 623-5)/岩波書店
¥756
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この本、たった200ページあまりしかない。そのうえ、ルソーの「学問芸術論」自体は40ページくらいだけ。残りは、その論文に対する反論に対する、ルソーの反駁。こっちが非常に面白い。

『学問芸術論』はいわば、文壇へのデビュー作。これがヨーロッパ中に衝撃を与えることができたからこそ、ルソーは次々と作品を世に出すことが出来た。未だ無名のルソーが大々的な成功を収めるためには、多少手荒なことも必要だったろう。それこそが、学問・芸術に対する批判だったわけだ、それも学問・芸術を使っての。
当然、四方八方から批判が紛糾する。「おめえ、そんなこと言っときながら、音楽作ってるだろ!こんな論文書くくらい学問も身につけてるじゃねえが!」まあ、ごもっともです。ルソーが「こんなアホ臭い反論が来たよ」って紹介する反論の一つ一つがまあ、ほんとに正論。はい、その通りです。こりゃルソーもぎゃふんというだろう、と予想するわけだ。
ところがルソー、こっからが本番。多少隙のある論文をわざと出したんじゃないかと疑いたくなるほどにこてんぱんに敵対者たちをやっつける。反論に対する反論。これこそが真骨頂。おそらくは、反論を受けて、「ちっくしょー、頭に来た、待ってろよー」とばかりに本論以上に頭を使って敵対者をぶっつぶしにかかったのだろう。予想されうる反論のことごとくに非常に適切な反駁を返し続ける。
そして、捨て台詞を吐く。「お前らは白を黒とも、黒を白とも言いくるめることを生業としているディベート糞やろうだろうけどもな、俺そういうのちゃうし、超まじめだから、じゃ」
で、感動して解説を読むわけだ。そしたら衝撃の事実が、

ルソー「僕、こんど論文書こうと思うんだ。学問・芸術が習俗の純化に貢献したって論文。頑張るよ。」
ディドロ「うーん。でもお前、俺と違って超無名じゃん。そんなんじゃ見向きもされねえよ。逆だよ逆。それでみんなをぎゃふんと言わせるんだ」
ルソー「・・・。そうだな・・・・それだ!よし、そうしよう」

なんて会話があったとか、なかったとか。
もう人間信じられなくなる。ルソー絶対狂ってるだろ、素晴らしい。