リクエストまだまだ溜まってます💦

頑張って進めます💪


リクエスト117個目です













理佐side



       「じゃあ理佐早く治して早く戻ってきてね!」

理佐  「はーいありがとね〜」



面会時間が終わり、夕日の空の下を楽しそうに話しながら帰る同期や友達を窓から眺めていると、静かに扉が開く音がした



由依  「みんな帰った?」

理佐  「はい」

由依  「ふふ」

理佐  「なんですか」


私の顔を見て笑うこの人は私がこの病院に来たときからお世話になっている看護師の小林さん


由依  「いや寂しそうな顔してるなーって」

理佐  「そりゃ暇ですし早く帰りたいですよ」

由依  「じゃあご飯しっかり食べろっつーの」

理佐  「いたっ!デコピンしなくてもいいじゃないですかー!」

由依  「大袈裟」

理佐  「ご飯美味しくないし」

由依  「じゃあ私の愛情でも入れてあげよっか?」

理佐  「はぁ!?何言って」

由依  「ほらあーん」

理佐  「じ、自分で食べれるし!」

由依  「ふふじゃあしっかり食べてね」

理佐「もう」




あの人はよく私をからかってきたりするけど、よく私の世話をしてくれる優しい人


違う病室からよく呼ばれている声が聞こえるし忙しいのにいつもテキパキと仕事ができる印象だった


由依  「理佐ちゃん〜ご飯食べたのー?」


食器を片付けに病室に入ってきた小林さん

少し早い気がするけど

理佐  「あ、」


慣れない左手に苦戦し上手く口元まで持っていけない


由依  「やっぱり笑利き手じゃない方きついでしょ」

理佐  「大丈夫です」

由依  「そう言って昨日も一昨日も手伝ってあげたの誰ですかー」

理佐  「今日はできます!」

由依  「その割には全然進んでないけど?」

理佐  「食べてますよ!」

由依  「反抗期か」



そう言って私の手からスプーンを奪い、口に入れられる


理佐  「んっ」

由依  「学生はしっかり食べないとだよー」



結局最後まで手伝ってもらったおかげで顔が暑い



由依  「よし完食」

理佐  「これいつまで続きますか」

由依  「思春期には恥ずかしいよね〜友達が見たらびっくりされちゃうね笑」

理佐  「小林さんがしてくるんですよ!」

由依  「その割に完食じゃん」

理佐  「それは、」

由依  「なんか理佐ちゃんってほっとけないんだよね」


一瞬顔つきが変わった


理佐  「え?」

由依  「ふふじゃあまた明日ね明日は私夜勤だから夜でも困ったことあったら呼んでね」

理佐  「あ、はい」



あれはどうゆう意味だったんだろう

私の見間違えかもしれないし、小林さんだって疲れてるんだろうし



でもなんか……かっこよかったかも






由依side



ついこの間入院してきた患者さんは青春真っ只中の高校生だった



由依  「こんにちは〜今日から担当する小林由依ですよろしくお願いします」

理佐  「こんにちは、よろしくお願いします」



最初の印象は、スポーツ少女って感じだった



痛々しい姿に心が痛むけど純粋な子だと思った



そんなある日、スマホを触るのもベッドの高さを変えるボタンを押すのもやりにくそうにしていたのを見て、ご飯の時しばらく横目で見ていると何回も落として中々食べれない様子だった



由依  「食べにくいよね」

理佐  「はい」

由依  「貸して?」

理佐  「え、」

由依  「はい口開けて〜」

理佐  「ちょ、」

由依  「早く〜落ちちゃうよ?」


するとパクッと咥える理佐ちゃん


やばい可愛い





その日から心を開いてくれて距離が縮まった



由依  「あ、こらまた夜更かししてるー」

理佐  「はーいすいませーん」

由依  「ちょっとだけだからね〜」

理佐  「え?」

由依  「内緒だからね」

理佐  「やったー!」

由依  「ふふ静かにして」




それから一緒に内緒でトランプをしたり、学校での話を聞いたり、私も学生の頃を思い出したりして楽しい日々だった






理佐ちゃんのこと気になってしまうし、世話をしたくなる




でも、抑えないと





この感情を



理佐ちゃんは患者さんでまだ高校生











       「小林さん今日よろしくね」

由依  「はい!」


今日は夜勤の日だ


夜勤の日は理佐ちゃんと夜遅くまで話したりゲームしたりしたけど、最近夜勤がなかったから久しぶりだった





由依  「理佐ちゃーん、ご飯の時間だよ」

理佐  「はーい」

由依  「何見てるのー?」

理佐  「あ、これ部活の試合の動画です私キャプテンなのに怪我しちゃって、何も出来ないから後輩が送ってくれた動画を見てチームの改善点とか教えてるんです」

由依  「すごいね、私高校の時なんかぼーっとしてたよ笑」

理佐  「なんで看護師になろうと思ったんですか?」

由依  「それはね〜……内緒」

理佐  「えー!ここまできてですか!?」

由依  「ふふ、はいご飯食べるよ」

理佐  「ケチ〜」




由依  「大丈夫?熱くない?」

理佐  「はい」

由依  「ふふまだ慣れない?」

理佐  「そりゃだって小さい子じゃないのに」

由依  「私からしたらまだまだ子供ですけどー?」

理佐  「なっ!違います!」

由依  「ふふ、はい最後の一口」







理佐  「なんで小林さんは私にここまでしてくれるんですか?」

由依  「それは……理佐ちゃんが」


プルルプルル


由依  「っ」


突然電話がなり、他の患者さんからの呼び出しだった


由依  「ごめんまた後でね」

理佐  「あ、はい」






危なかった思わず言ってしまうところだった













由依  「理佐ちゃんお風呂の時間だって」

理佐  「お風呂!?」

由依  「って言ってもまだギプスは取れないみたいだからこれで我慢してってさ」

理佐  「えー!」

由依  「もうわがまま言わない」

理佐  「分かりましたよー、はぁ」

由依  「ふふはい」

理佐  「ありがとうございます」

由依  「じゃあできたらまた呼んで?」

理佐  「あ、あの」

由依  「ん?」

理佐  「背中だけやってください」





この子はほんとに何もわかってないの?



わざとなのか?





由依  「もう〜しょうがないな〜」



平然を装うけど、本当はやりたくなかった
















終わり








見てくださってありがとうございました!