5年程前に行った手術について書いてみました。

これから手術で不安があるかたの参考になればと思います。




10月15日(手術前日)

朝9時に入院のため病院へ

10時頃病室に案内され、担当ナースから入院の説明などを受けて、昼食。

昼食後、透析。

透析後、頸部エコーをしながら副甲状腺のある場所にマーキングする。

エコーが終わり部屋に戻ると麻酔医から翌日の手術の麻酔の説明。

21時から絶食、絶飲。

翌日の手術が気になって眠れなかった。


10月16日(手術日)

朝一番に採血。カリウムの濃度を計る。カリウムが高いと下剤の様なものを飲まされると聞いていたが、正常範囲でクリア。

しばらく風呂に入れない為、入浴。
首にマーキングしてあるので、消さないようにと指示される。

入浴後、担当医がきて、薄くなったマーキングを上から何度も塗る。

昼頃左の手の甲に点滴。

先生と歩いてオペ室へ。担当医は少し疲れていた様に見えたので、お疲れですか?などと聞きながら向かった。
オペ室前で、眼鏡、鍵などの金属を妻に渡すよう言われ、言ってくるよーといって中へ

扉一枚入った所で3人ほどスタッフがおり名前、生年月日、何の手術か聞かれる。
2次性副甲状腺機能亢進症のため4腺全摘出および右前腕への自家移植と完璧に答えた。
おぉぉと歓声があがる。

もう一枚扉を進みベッドへ。

横になって上を見ていると、馬鹿でかいライトがあり、眩しそうだなぁとか考えていた。

マスクをつけられる
左手のラインから麻酔が入る。
周りのスタッフはテキパキ動いている

マスクから麻酔のガスが入りますので眠くなりますよーとの事

ここで変な考えを・・・・麻酔って耐えれるんじゃね?
よし、耐えれるだけ耐えて、効かないなぁってびびらせてやろう・・・・

高いところから突き落とされる感覚。
あぁぁぁっぁあと声を出した記憶が最後。


遠くで先生が呼んでる。○○さん。返事出来ますか?

ハイ。と答えました。

ベッドに乗って、オペ室から病室へ。
麻酔が半分効いているのと、気分が悪いので、2分位の間だったが激しく酔った。

病室に到着すると、また意識が遠くへ

夜7時頃かな?正確な時間は不明。妻の顔が見えた。

妻はポロポロ泣いていた。

死んだのか?と一瞬思ったが、この体の重さは現実だと思い。

第1声が写真取って!だった

体がいように暑く、布団を蹴飛ばしたいが、麻酔が邪魔で力が入らない。
振り絞った声で、暑いといって、布団をとってもらった。
手術したのか?と思うほど痛みはなかった。

徐々に麻酔は覚めて行くが、喉を切っているので声が出しづらい。
体も色んなチューブで動き辛い。

妻にボールペンをとってもらい寝たまま筆談。

口の中が気持ち悪い。口ゆすぎたい。
今何時?口ゆすぎたい。
今何時?口ゆすぎたい。

21時半位までこんなやりとりをして、妻は近くのホテルへ帰って行った。

左手の点滴からはカルシウムがドンドン入れられた。
夜中でも、構わず相棒はピーピー泣いて点滴の催促をするので、眠れずに朝を迎える。


10月17日(手術翌日)

昨日は気づかなかったが、喉にドレーンが2本刺さっており、下をむくと、そいつが喉に刺さって存在感を猛烈にアピールしてくる。
痛みは殆どない。

喉の手術のため、飲み込むのが難しくなっているため粥だと聞いていたが、普通のご飯が来た。
ご飯を飲み込む時も、このドレーンの猛烈なアピールがあって大変だった。
頑張って食べた後、ナースに粥じゃなかった事を伝えると、食べれました?と聞かれた。

なんとか食べましたと答えると、じゃ大丈夫ですね。と返ってきた。

透析室に歩いて行き透析。
点滴の相棒を連れ、喉から出ているドレーンの先にプラスチックの箱に血液が落ちる様になってる。これを首から吊り下げて歩く。
歩いて帰って来て遅い昼食。

この日から一日に何度も採血をしながらカルシウムの値をチェックし点滴と錠剤でカルシウムを補充していた。

夜は隣のベッドのおじさんが寝言➕いびき➕寝歌を歌うので寝れず。徹夜3日目に突入する。


10月18日(術後2日目)

数回の血液検査。
喉のガーゼ交換。
何度もカルシウムの検査

夜はとなりのおじさんのせいで眠れずに徹夜4日目


10月19日(術後3日目)

朝食後、透析
また相棒をつれて、首にはドレーンをひっさげて行く。

透析中記憶が無くなる程寝た

戻ってきて遅い昼食。
血液検査。
ガーゼ交換。
体から異臭が。頭は天然の油がとれそうな位ベタベタ。

夜はやはりおじさんのせいで眠れずに


10月20日(術後4日目)

朝からドレーンがとれ喉が自由になった。
シャワーも今日からOKとの事。

早速シャワーへ

途中給湯室によってお湯を入れていると、掃除のおばちゃんの一人が、野良犬の匂いがすると言い出した。
他のおばちゃん達も掃除の手をとめ、匂いの元を探して回る。

段々大きくなってくる声。

お湯を持ったまま、数人のおばちゃん達に出口を塞がれ、ここから匂う。と言い出した。

匂いの発生源は私だった。

自分でも匂うとは思っていたが、野良犬の匂いだったんだと凹んで、逃げるようにその場を離れ、シャワーへ
数日ぶりのシャワー。3回も頭を洗った。

カルシウムは管理がしやすい値になっていた。
夜はおじさんの寝歌が今まで以上にうるさく、眠れなかった。


10月21日(術後5日目)

担当医が傷口を見にくる。
カルシウムの値も落ち着いたので錠剤でいけそうという事で、やっと点滴が外れる。
明日、透析したら退院です。と言われる。

私は毎晩の出来事と、寝れないので限界が来ている話をして、夕方退院させて貰いました。


私の祖先は猿ではなくて、犬だったのかもと思った入院生活でした。