父は19年前に肝臓癌で他界しました。55歳でした。お腹が膨れてきたのでおかしいなと思い、自転車で近所の総合病院に行ったそうです。痛みはなくとにかくだるかったそうです。
末期で余命二ヶ月。
先生は父に告げず、母に電話で告げました。
私は海外にいて母から「スグカエレ」コールを受け、飛行機に飛び乗り、成田空港から入院先の病院へ直行しました。父は全ての肉が削げ落ち、お腹だけ膨れた姿でいました。
母はどうしても本人に知らせたくないと言い張り、治療の術はないからとホスピスを勧める病院にどうにかいさせて欲しいと懇願し、認めて頂きました。これには感謝しかありません。
そしてその一ヶ月半後に旅立ちました。
悲しみと喪失感はあまりにも大きく、しばらく続きましたが、不思議と大きな後悔はありませんでした。
その時はその時にしか出来なかった治療や選択、懐具合、人との出会い、タイミング、縁があるから。
私達家族は私達なりに懸命に出来ることをやったから。
そして何よりも本人は全ての痛み、苦しみから解放されたのだから。