girl's heart
SAYO -1-
人波の中で
見つけたのは
裏切りだった
ドタキャンの連絡は
電話じゃなくてメールだった
でも
ドタキャンした彼女と会うかもしれないのに
ここで遊んでることや
理由が風邪じゃなかったらまだ
他の逃げ道や事情を
私も考えられたのに
寝込んでると言って
元気に今笑ってることの
浅はかさに
ただ立ち尽くす
明日何事もなかったように
「治ったよ」とメールがくるんだろう
「もう 要らない」
と呟いて
隠れるでも逃げるでもなく
そこで
「元気でね」
とメールをうった
元気でね
miri -1-
瞳が青くて良かった
空の青さをより映してくれる
自分で見ることはできないけど
今までの人は皆褒めてくれた
そして瞳の色は
この日本では
相手と自分が違う人種なのだと
否応なく認識させる
彼は漆黒の瞳を持つ
彼の瞳はいつも何も反射しない
不思議でしょうがない
彼のブラックホールに
私がいることを確信する術が今のところない
私は青空を待つ
彼と会える日に空が青く輝きますように
私の瞳が彼の瞳に映りますように
ERI -1-
大切な人だったな
失ってわかること、何度繰り返したらいいんだろう
6つなんて年の差に入らないけど
大学出たばかりの私が
彼の転勤についていけないのは
やっぱり年の差なのかな
私も5、6年働いていれば
この土地を離れる覚悟が
出来たのかもしれないけど
今の仕事と生まれた地を手放したら
大切な人を
大切に出来なくなりそうだった
「間違ってないよ」
と言ってくれた彼
今日もその一言を
100回くらい
反芻する