「シュークリームってさ、生クリーム派とカスタード派がいると思うんだ…」

「久しぶり会っての一言目がそれなのね」

「おはこんです」

「はい、おはこん」

 

今日は友人と近くのカフェで期間限定スイーツを食べに来た。

甘党の友人は限定のフルーツタルトを美味しそうにもぐもぐしている。

微笑ましく見ていると、自分の手元にあるシュークリームを見ながら友人が徐に言い始めた。

 

「シュークリームの“シュー”ってさ、キャベツって意味らしいね」

「あ、そうなんだ?皮とかそういうのだと思ってた」

「フランス語では”シュー・ア・ラ・クレーム”って言うらしい」

「へぇー。じゃぁ、シュークリームって和製英語的な?」

「たぶんね。知らないけど」

「知らんのかい」

 

クーラーの店内で少し冷えた体に温かいコーヒーを流し込む。

 

「なんでそんなシュークリームに詳しいの?」

「実は今ハマっているアニメ、スイーツが擬人化したキャラ設定でさ」

 

ちなみにこのカフェで来月からコラボメニュー始まるらしい、とスマホをスワイプしながらホクホクと語る友人。

 

「え。じゃぁ、その時に来たらよかったんじゃないの?」

「こんなキラキラした店内に初見で来れるわけないじゃん」

「ということは」

「来月もよろしく」

「…かしこまりました」